飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

day.239 田舎を走ろう!

Habana - Santiago de Cuba 

 

キューバは横に長い国で、首都ハバナから東に1000km、西に300km国土が伸びている国です。東にはリゾート地で有名なバラデロ、第2の首都であるサンティアゴデクーバ、カカオの産地であるバラコア等の見所があり、西にはビニャーレス渓谷という景勝地があります。

 

今回僕がキューバで滞在するのは13日。バスや飛行機の日程を考えると、恐らくそのうち10日が自由に動ける時間となります。

行きたい所だけを回るとすれば、ハバナからバスを使って世界遺産の街トリニダーまで移動し、そこから西へ500kmほど走りビニャーレス渓谷まで走り、そこからハバナまでバスで戻るなり走って戻るなりすれば、丁度良い日程となる。

と思ってたんですが、どうせならキューバを東から西に自転車で走り抜けてみたい、という欲もあります。この時期は強い西風が吹くらしく、きっと追い風で平坦な道を走るのはきっと楽しいことでしょう。それに、色々な街を見て回りたいし。

f:id:remaker314:20180424204849j:image

という事で、断腸の思いでバスで東に900kmにあるサンティアゴデクーバまで移動し、そこからハバナまで走る事としました。ちなみにそうなると毎日100km以上走るのが条件となります。うへぇ。まぁ距離は何ともないけど、休息日がないのがちょっと気になる所。

 
f:id:remaker314:20180424110109j:image

バスはハバナの旧市街から5km離れたバスターミナルから出ています。僕は観光客用の大型バス会社Viasurを使いました。サンティアゴまでは51cuc、自転車料は7cucでした。

 

(カミオンという地元民が使うトラックに乗って行くことで移動費を安くすることも出来るそうですが、大きい荷物がある場合地元の人はあまり良く思わないらしいです。なぜお金がある観光客がわざわざカミオンに?という感じで。僕は自転車もあったし時間もなかったので観光客用バスにしました。逆に荷物が少なく、席が空いているなら地元の生活を知れる良い機会だと思います。)

 

当日予約は難しいとのことだったので、前日にオフィスまで向かいました。といっても次の日のバスもかなり埋まっていて、僕が予約を取れたのは12:00 - 25:40 という鬼スケジュールのやつだけでした。うそーん。夜中の1時に着いてどうすんねんと思うけどまぁテントあるしいざとなればキャンプで良いや、と軽い気持ちで乗り込みました。

 

ちなみに自転車はそのまま積めるのですが、収まり切らなかったので前輪だけ外していけました。心配な人は輪行状態にすれば安心だと思います。

 

バスは30分前にチェックインが始まり、その後荷物の積み込みがあります。席はなんと早い者勝ち。一応シートナンバーをもらうけれどそいつはダミーです。好きな所に座ってしまいましょう。

 
f:id:remaker314:20180424110149j:image

バスの中では勿論やることはなく、僕はもっぱら小説読むか寝るかに専念。というか、バスの中で気づいたんですけど9日で950km自転車こがないといけないんですね僕。無理な距離ではないけど改めて考えると毎日それなりに走らなくてはなりません。トリニダーにしとけば良かったかなーと若干後悔しつつ、夜中に到着。

 

時差もあり、なんと着いたのは3時でした。何もできない。幸い冷房が効いた待合室があり、職員の人と共に夜を明かすのでした。

 

走行距離15キロ

合計距離12515キロ

day.238 プリン星人に、俺はなる!


f:id:remaker314:20180424105039j:image

Habana

 

前日泊まった『ホアキナの家』は朝ごはんが充実していて幸せだったのですが、部屋に蚊が多い&情報ノートがなくルート決めにまだ情報が乏しすぎる点から、別の宿に移ることに決めました。

 
f:id:remaker314:20180424104633j:image

そして選ばれたのはここ、『しおまらの家』です。ホアキナの家から徒歩3分ほど、カピトリオや市街からも近く、立地は悪くない。部屋は冷暖房完備でトイレやシャワーも綺麗(ちゃんと便座とトイレットペーパーが付いています)

クリスティアーノ・ロナウドと名乗る少年のお出迎えもあり、ホアキナよりアットホームな雰囲気です。

 
f:id:remaker314:20180424104727j:image

 

そして!極め付けはプリン屋さんに近いということ!!

僕は日本で鍋にプリンを作るほど大のプリン好きなんですが、ここキューバには5cup(20円)で食べられる絶品プリンがあるらしい。

昨日は情報がなく街を彷徨っていたんですが、しおまらの家にあった情報ノートに店の記載があり、宿に着くなり向かいました。

 

宿からは徒歩3分。青い屋根が目印です。

そしてこれが例のプリン。

アイスを二つ乗っけて、10cup(40円)!

味は濃厚、甘さたっぷりでしっかり冷えてて美味しい!!え!めっちゃ美味い!!!( ゚д゚)

 
f:id:remaker314:20180424104758j:image

早速その場でお代わりし、おやつ時にも行き、夜も行って、次の日の朝にも行って…

2日で計5回食べました、プリン🍮

 

時間があれば2桁いってたと思う。しかも、隣の店ではしぼりたてマンゴーシェイク5cup(20円)と焼きたてピザ15cup(60円)も提供しており、100円でプリン、シェイク、ピザの幸せコンボを決めることができます。これぞキューバのモネダ飯。

 
f:id:remaker314:20180424105126j:image

更に店に通うことでおばちゃんとの親密度を上げる事ができ、3回行くと顔を覚えてもらえ、5回目になると名前を覚えてもらえるようになります。

 
f:id:remaker314:20180424104914j:image

おばちゃんもハイパースマイルバーヤに進化します。かわいいです。

 
f:id:remaker314:20180424105217j:image


f:id:remaker314:20180424105257j:image

近くにはモネダ払いができる中華料理屋さんやカフェも多いので立地はむしろホアキナの家より良い気がします。

 

食べ物でほっとしていると、いつの間にか夕陽が。

 
f:id:remaker314:20180424105544j:image

キューバは移民が多く、黒人、白人、ヨーロッパ系いろんな人種がいて、それらを上から眺めているとなんとも言えない侘び錆びというか、情景を感じる。

 
f:id:remaker314:20180424105835j:image

ふう....と黄昏ていると、結構多くの人がこうやって人の流れに見いっているのを見つけられます。そして僕の後ろにも当然違う窓から見ている人がおり、その人の後ろにもまた人が....人を見るときはまた自分もみられているのだ。


f:id:remaker314:20180424105807j:image

 そんなゆっくりした2日目でした。

 

あれ……この日食ってしかいなくない?

day.237 僕の股間がキューバリブレ

EaroPuerto - La Habana 

 

空港泊だけどテントで寝たから超回復。やっぱテントが一番落ち着く。おはようございますやしまるです。

f:id:remaker314:20180424204924j:image

本日やること!それは!

 

…自転車の組み立て作業……

うわぁめんどい。今回僕はフォーク抜き輪行と言って後輪を外さない代わりに前輪周りを全て取り除く方法で行ったので、フォークとハンドルをセットすれば良いだけなんですが。

普段は外に出ない部分を取り扱うので、グリスやらオイルやらで手が汚れるんですよね。しかもなぜか空港のトイレは水が出ない(勿論流せない)

 

まぁやるしかないのだ。幸いどこにも不調はなく、一時間ほどでセット完了。今のところ飛行機輪行は成功率100%を誇っております。

 

空港でお金を下ろし、両替屋へ。 

【2通貨制度について】

キューバでは2通貨制度を導入しており、主に観光客用のCUC(兌換ペソ)と現地人用のCUP(ペソクバーノ)に分かれています。キューバ社会主義国家なので基本的には全員ある程度平等な生活が出来るのですが、主な産業がサトウキビ生産と観光業しかないので国際的に見ると経済的な格差が大きい。そのため、観光客用と現地人用に分けることでうまくバランスを取っているのです。

1CUC = 約110円 1CUP = 約4円 1CUC = 25CUP

となっており、観光客向けのお土産屋やレストラン、バーなんかは基本的にCUC, 屋台や地元の食堂なんかはCUPで支払えます。

簡単に言うと、上手くこのCUPを使うことで観光客でも格安でご飯を食べることができるんです。ただし、CUCも持たないといけないしそこは悩みどころ。

 

普通なら2週間ほどの滞在なら1000円分のCUPで良いところを僕は調子に乗って5000円換金したら、こんなに現地通貨を手に入れてしまいました。


f:id:remaker314:20180424103258j:image

これ、一緒の価値なんですよ、使い切れるかなぁ……

 

 
f:id:remaker314:20180424103337j:image

そんなこんなをして、空港から出発。

外に出た瞬間感じる、ジリジリするような暑さら。なんとヤシの木が道路の脇に生えてる!!🌴🌴

 
f:id:remaker314:20180424103409j:image

これは、完全に夏じゃないですか!

ビーニャで取り戻し、南下する毎に失った夏を取り戻したのだ!!ウシュアイアなんて雪降ってましたからね、夜マイナスいってましたし。急な気候変動に体が順応できてないようで、汗が噴き出す。

 
f:id:remaker314:20180424103545j:image

f:id:remaker314:20180424103458j:image

そしてクラシックカー

アメリカとの国境が完全に直っていないので、何十年も前に作られた車が未だに走っているのです。このフォルムを見て興奮しない男子はいないんじゃないですかね。少なくとも僕は大好きです。

 

この、新しい国に入った瞬間のガツーーン!としたカルチャーギャップがたまらない。アメリカからメキシコに入った時のような、ちょっと引きそうになるこの衝撃、今なら思いっきり突っ込める。

 
f:id:remaker314:20180424103654j:image

キューバの道路は路面は綺麗じゃないですが、車通りは少ないのでそれなりに走りやすい。止まると照りつける日差しも、走っていると風がなびいて心地よいくらい。

 
f:id:remaker314:20180424103734j:image


f:id:remaker314:20180424103756j:image

あっという間にキューバの首都、ハバナの市街地へ。立派なカピトリオが目印です。

 

ホテルは『ホアキナの家』へ。

キューバでは高いホテルの他に、カサというホームステイみたいな制度があり、政府に認可された家は観光客を泊めることができるらしいです。まぁホームステイというか普通のバックパッカーホテルのような感じでした。

 
f:id:remaker314:20180424103820j:image

昼頃に着き、朝から殆ど何も食べてなかったのでお腹がペコペコ丸。しかし食料も何もないので、近くにある日本食堂へ行ってみました。

徒歩で約5分。圧倒的近さ、そして一発で分かるこの見た目。

 
f:id:remaker314:20180424103851j:image

実は僕日本を出てから唐揚げが食べたくて食べたくてしょうがなかったんですが、なんと唐揚げ丼なるものがあるとの事!

早速頂く。

 
f:id:remaker314:20180424103915j:image

気になるお味は…美味しい…!!

値段もそこまで高くなく、そしてこの噛むと肉汁が溢れるこの揚げ加減!うめぇ!!(о´∀`о)

 

ビールもいただき、完全に幸せモードに入る。

暑い中飲むビールってなんでこんなに美味いんですかね!!

 

その後ほろ酔いで散歩へ繰り出しました。

スペイン領だっただけに、街並みはヨーロッパのような建築物に、クラシックカーが良く映える。

 
f:id:remaker314:20180424104048j:image


f:id:remaker314:20180424104123j:image


f:id:remaker314:20180424104151j:image

最近、街についても観光や散歩に出ることは少なくなっていたんですが、久しぶりに写真撮ってて楽しい街に出会えました。

 

そしてある事件が起きる。

歩いていると、『チーノ!?チーノ!?』と声をかけられるんですが、その中でとある二人組が『お前日本人か!?俺神戸に家族がいるんだ!キューバへようこそ!!』とめちゃくちゃすり寄ってきた。

 

当然そういう輩はたかりだから無視するのが鉄板なんですが、たかがたかりが神戸なんて知ってるかなぁと思い、邪険にするのもアレだったので話を聞いてみることにしました。

 

二人(おっさんとその娘)が言うには、『娘の旦那が日本人で、今神戸に住んでる』『日本は良いところ。孫も今東京で学生なんだ』『歓迎したい。良いバーを知ってるから行かないか』とのこと。

…いや、怪しすぎっしょ!!!!!

はい!僕質問があります!まずなんで英語がそんなにペラペラなんですか!キューバは平均月収が2000円〜3000円で国外に出るどころかハバナから出るのにも難しいのにどうやって日本に住んでいるんですか!日本に住んでるならなんでこんにちわさよならしか知らないんですか!そして何より日本人の旦那をゲットして子供も大学に通っているようなエリートキューバ人がなんで昼間っから道路に座り込んでるんですか!!!うがーー!!

 

....聞きたいことは山程あったけど、とりあえずどんな手口の類なのか気になったのでバーまで行ってみました。

バーはほかの一般客もいたので安心。

道中も、『君はチャリンコできたのか。その若さですごいな!ウェルカムドリンクを飲もうぜアミーゴ!』と僕を持ち上げる。

 

バーに入れば、『自転車で旅しているなら筋肉も凄いんじゃないのか!?どれお前、確かめてみろ!』とおっさんが言うと、娘が脚を撫で回すように触ってくる。

 

『毎日乗るからサドルが大事なんだ』って話をすると、『そりゃそうだ!そしたらお前の股間は今どんなになってるんだ!どれお前、確かめてみろ!』とおっさんが言う。そうすると娘が僕の股間を揉んでくる。

 

なんすかこのコンボ。完全に攻めに入ってるじゃないですか。娘さんもなんか慣れた手つきだし。

 

そして30分ほど話していると、恐らく一番言いたかったであろう言葉を口にし出す。

『この飲み物代、君が払ってくれないか?』

 

そこでようやく気づきました。彼らの収入は恐らくキューバの平均月収くらい。一杯400円のモヒートなんて絶対普段じゃ飲めない。だからこうして僕のような観光客(特にアジア人)を狙って声をかけていたんですね。

 

そのままノーと言うのも味気ないので、ちょっと意地悪で聞こえなかったふりを2.3回するも、諦めないおっさん。『貴方は今日キューバに着いたばかりの僕に払って欲しいの?』と尋ねてみると、『い、いや、俺の分はいいんだ。彼女のだけでも払ってくれないか』と食い下がる。

ちなみに娘は腰あたりをさすさすしてくる。

 

まぁ女性の分は払ってあげるかと思い、しゃーねーなと払おうとすると、『すまん、金がない』と言い出す始末。もう真っ黒っすね。どうしようもないので勉強代として払わせていただきました、12CUC。たけぇ!!

 

それでも気を良くしたのか、娘が今度は『私の働いてる料理屋に連れてってあげる』と言い出す。もうなんなんすかと思うけど着いてってみると、絶対ここじゃねーだろ!!と声に出して言いたいくらいお洒落なレストランがそこにはあった。もういいです。

 

全くなんなんだか。面白かったから良いものの結局は僕お金払ってるんですよね。こういう僕みたいな甘い奴がいるから彼らもたかるんでしょうね。しかも、どうせなら写真とろーよ!と言ってもなんか仕事の関係でダメなんだ、と断られる始末。絶対またやるわ、あの人ら。

 

まぁでもモヒート飲みたいがために声をかけて接待するのも中々良い根性してるなぁ。と騙された割には何故かすっかりした気分でいったん宿に戻る。

 

一旦たかられると街を歩いている人全員敵に見えてきて、しばらく宿に篭っていたんですが如何せん食料がないので外に買いに行かなくてはならない。めんどくさいわーと思い渋々出ると、また『こんにちわ』と声が。

 

どうせ客引きだろ、と思いちらっと見ると、なんと日本人が立っていた!

名前は亮さん。キューバの大学に通っているハーフの方でした。

立ち話もあれだったので、夜ご飯にまたもや日本食堂へ。ちなみに今度はカツ丼を頼みました。美味い。

 
f:id:remaker314:20180424104317j:image

大学で社会学を学んでいる彼は、キューバの情勢から現在の状況についても詳しく教えてくれ、その後は食堂で会った女性親子二人組と一緒に亮さんオススメのバーに行ってみることに。

 
f:id:remaker314:20180424104448j:image

f:id:remaker314:20180424104350j:image

本日3度目のお酒ですが、流石おすすめなだけあって美味しい。頼んだのはラムコーク、別名キューバリブレ。アメリカのコーラとキューバのラムが国交を超えてできた『自由』という名のカクテルです。

f:id:remaker314:20180424204650j:image

色々あって濃い日だけど、最後は日本人と笑いあえて良かったなぁ。そんな初日でした。なんかキューバ面白いなぁ。オラ、ワクワクしてきたぞ!!!

 

走行距離20キロ

合計距離12500キロ

 

 

day.235 陸の次はお空の旅へ


f:id:remaker314:20180416193353j:image

Ushuaia - Buenos Aires

 

僕は飛行機が苦手です。特に、自転車を伴った飛行機輪行に関しては格段に。

なぜなら、自転車を解体しないといけない上に、要所要所を布やクッションで衝撃からガードし、重量やサイズ規定に合わせないといけないし。

そして更に言えば、輪行時に自転車が破損するリスクも考えなくてはならないし、何よりあのでかい金属の塊をもって人の多い飛行場をうろつかないといけないのがもうストレス。トランジットがあれば尚更のこと。もうストレスフルマッハです。

 

まぁ、やらなければいけない事はやらねばならぬので、とりあえず自転車を整備することに。

最南端に行ったお陰で自転車もバックもドロドロなので全部外して綺麗に拭いていきます。

 
f:id:remaker314:20180416193429j:image

壊れた前キャリアは輪行時に邪魔&重いのでここで捨てました。根元から折れたのにガムテープとタイラップと針金でがんじがらめにされた挙句、未舗装を300キロ、舗装路を1000キロ走らされるとはキャリアも思ってなかっただろうなぁ。お疲れ様でした。

 
f:id:remaker314:20180416193501j:image

キャリアを取るとスッキリした姿に。新たにステッカーも貼って、スレンダーになったバニーちゃんの完成です。

 
f:id:remaker314:20180416193538j:image

荷物を少なくするため、キューバで使わない物やお土産等をウシュアイアから送ろうとしたんですが4キロで2800ペソ(約14000円)とむちゃんこ高かったので、結局キューバまでなんとか持って行って、ハバナから送ることに。ギリギリまでバックに詰め込んで、輪行時に使うダンボールを積むと、立派な飛行機輪行パッキングができました!

 
f:id:remaker314:20180416193622j:image

イルダおばちゃんの家で4日一緒に過ごし、ご飯や観光を共にしたしゅんさんともここでお別れ。

彼は僕の二個下ですが、休学三年を取る計画で一年目は世界一周、二年目はオーストラリアでワーキングホリデーで稼ぎつつオーストラリア一周、最後はバイクでユーラシア横断を目論んでいるんだとか。とんでもない人に会ってしまいました!

 

単純にすごいな、と思い夢を聞いてみると

f:id:remaker314:20180416182702j:image

『宇宙へ行く!』

と言い切ってくれました。

ほんとうに、二十年後くらいに行ってそう!

行動力や知識もさる事ながら、将来に向けての意欲も凄い。夜遅くまで同年代と語り合ったのは久しぶりで大いに刺激を貰いました。日本にもまだまだ沢山面白い人はいるんですね。

f:id:remaker314:20180416182734j:image

最後にイルダさんと3人でパシャり。長野に遊びに来るの、待ってますよー!

 

イルダさんに見送られつつ、空港へ。

風もなく空気も澄んでいて山がよく見える。ウシュアイア、あまり観光しなかったけど静かで綺麗な街です。

 
f:id:remaker314:20180416193653j:image

 
f:id:remaker314:20180416193353j:image


f:id:remaker314:20180416193757j:image


f:id:remaker314:20180416193925j:image

市内から空港までは一時間ほど。

空港の中はこじんまりしているけど清潔感があり、wifiもある。

自転車もこうだったのを…

 
f:id:remaker314:20180416193622j:image

こうじゃ!!

f:id:remaker314:20180416183026j:image



始めてダンボールを使って飛行機輪行するんですが、色々と荷物を一緒に入れられて便利ですね、これ。

チェックイン時に1004ペソ(5100円)が自転車料+重量オーバーでかかりました。まぁこれは想定内。

 

飛行機輪行は結構メンタルを使う。なんならこれからチリアルゼンチンの国境越えをして来い、と言われてもそっちの方が楽だと思ってしまうくらい。やっぱり僕はバックパッカーには向いていないかもしれない。

 

そんなこんなでブエノス・アイレスのホルヘニューベリー 空港に23:50到着。ここからキューバに行くには、明日の朝までにエセイア国際空港まで移動しなくてはなりません。

 

ホルヘニューベリー からはエセイア国際までの直通シャトルバスが出ているので、それを利用。Tienda Leon というオレンジのライオンマークが目印の会社で受付しました。ホームページでは23時の便がラストだと書いてあったんですが実際に行ってみると25時発の便があったので予約。

値段は275ペソ(約1400円)+自転車の箱120ペソ(600円)

二つ合わせて2000円ってところ。

距離は40キロ離れているので、値段は妥当ですね。

f:id:remaker314:20180416182632j:image

うとうとしながら、夜中の2時にエセイア国際空港に到着!眠い…

 

ハバナ行きの便は午前中の11時に出るので、それまでは自転車と共に過ごさなくてはなりません。二階で寝れるスポットがあると聞いていたのですが、荷物があるとエレベーターが使えないので泣く泣く一回の椅子で就寝。

…やっぱ飛行機は大変だ。。。

 

day.233, 234 神さま仏さまイルダさま

 
f:id:remaker314:20180416193152j:image

世界最南端の地に無事ゴールを果たし、僕の旅はもう終わり…と思ったそこのあなた!

違うんです!!!

 

僕の旅はまだもう少しだけ続きます。

これを書いているのは4/14。帰国は5/2です。

 

勿論、首都ブエノスアイレスまで移動して、そこでゆっくり過ごす…と出発前は考えていたんですが、よく考えればウシュアイアで少し余裕は出来るわけだし、わざわざ人の多い都市部に行ってダラダラするのは好きじゃない。

 

せっかく地球の裏側にいるのだから、どうせなら帰る前にどこか違う国に寄って行こうそうしよう!!とグーグルマップとにらめっこして決めた国は…………

 

 

カリブ海に浮かぶ常夏の国!

キューバ🇨🇺です!!

ででーん!!

f:id:remaker314:20180416184509j:image

パタゴニア雪降ってきて寒いし、最後は海の綺麗なリゾート地でゆっくり過ごしたいと思います。

それにキューバ社会主義国で僕がこれまで見てきた国とは全くシステムが違う国。サルサと葉巻の国で、潮風に吹かれながら自転車漕ぐのもまた一興…という事で2週間ちょっとキューバでチャリンコ乗ってきます!!

 

そうと決まると、あと2日はゆっくりできる。

僕がウシュアイアで泊まっているのは『Casa de Hilda 』通称【イルダおばちゃんの家】です。

場所はここ。

f:id:remaker314:20180416184107j:image

ドアに生流大(Hilda)と書かれた紙が貼ってあります。

 

韓国人、日本人に人気でほぼ日本人宿と化しているこの宿。ドミトリーでも300ペソ(1560円)は下らないこのウシュアイアで、250ペソ(1250円)で過ごせるのは破格。

それに泊まっている人がいても違う部屋を案内してくれるので、ほぼ一部屋貸切状態。トイレもシャワーも部屋の中にあり、温水も問題なし。もちろん無料のwifiがあり、部屋まで届く上に速度も問題なし。

 

 

とここまで書いててもう既に素晴らしいんですが、更にイルダおばちゃんが神。


f:id:remaker314:20180416192726j:image

3食の時間帯に宿にいると、無料で料理を振舞ってくれる上に、それがめちゃくちゃ美味い!

朝はパンから始まり、昼はパスタだったりサラダだったり。夜は肉料理を振舞ってくれます。


f:id:remaker314:20180416192833j:image

もうゴッド。ゴッドマザーと呼びたい。というか呼ばせて頂きたい。

 

僕はその事を知らずに、食材をしっかり買ってきたんですが、自炊する気が起きないくらいイルダさんの料理が美味しいので、最終的には食材提供だけして作ってもらっていました。

 

イルダおばちゃんは優しく、そして僕の『オレ ニク タベル スキ🦍』のようなたどたどしいスペイン語もしっかり聞いてくれる、母のような人。たまにご飯を作ってシェアすると感動のあまり握手して祈りまで捧げてくれるし、なんというかこんな優しい人がここ世界の果てにいるのかと信じられないくらい。

 

そして極め付けは猫ワールドであること。

4匹の猫様が縦横無尽に走り回り、撫で周り、そして寝ていらっしゃる。

 
f:id:remaker314:20180416192902j:image


f:id:remaker314:20180416192939j:image

 
f:id:remaker314:20180416193007j:image

 

もうなんすかここ。実家のような安心感。桃源郷は世界の果てにあったんだ…!!

 

そんなイルダおばちゃんの家ですっかり骨抜きにされた僕。ウシュアイアの街もちょろっと見ただけであとはずっとネットとネコと遊んでいました。端的に言って幸せの具現化でした。

 

出発の前にイルダさんに夢を書いてみると、

f:id:remaker314:20180424091959j:image

mi sueno es ser util a la vida . y vender arte para ayuda nuevas generaciones y ayudarme en estos ultimos tiempos . gracias por todo.

『何らかの形で、今を生きる人達をずっと支援していきたい。そうして、誰かのためになる人生でありたい。』

 

こちらがありがとう、と言うとこちらこそありがとう。ウシュアイアに来てくれて、私のうちに来てくれてありがとう。と返してくるイルダさん。感謝の言葉に込められている重みが違うのを感じました。

 

日本にいた時、実は夢を聞くこの企画を始めていて、高齢の方にも聞いて回っていたんですが、その時よく言われたのは『夢か。そんなものはもうないなぁ。』という言葉。勿論、それを責める気もないし夢を言う、というのは少し恥ずかしく感じる事は分かるのですが、外国で旅しててそう言われたことは、一度もない。

 

海外の人達って死ぬまで生きているんですよね。どんな人も夢を持っている。仕事を辞めたあと海外を自転車で周るピット&ベア夫妻のような人もいれば、キャンピングカーで朝日を見ながらコーヒーを楽しむフレッドさんのような人がもいれば、グラシエラさんやイルダさんのように宿を開いて旅人をもてなす人もいる。

失礼ですが、僕のこれまでのイメージでは仕事を退職したら死ぬまでのカウントダウンみたいなところがあったし、実際そういう方も多いと思う。そうなったら、もう退職した時点で死んでるんですよね。

 

イルダさんは『生きる事で大切なのは、全てに感謝をする事。山があり、海があり、水があり、植物があり、動物がいて、そして私達は生きている。全てに感謝をすることが大切。そして感謝とは、分け与えること。旅人達に食事でもてなすのもその一環で、私が感謝をする事で旅人達も感謝する。こうしてお互いに感謝する事で、人は生きていける』

とも言っていました。これは前に聞いた優しさのループにも通ずるところがあると思う。

 

老いても感謝、そして『分け与えること』を忘れずにいれば人は生きていける。そういった意味で、僕は死ぬまで生きていたいと思う。

 

 
f:id:remaker314:20180416193152j:image

なんか今回内容が深すぎて書いててよく分からなくなって来ましたが、まぁ総合すると

イルダおばちゃんはすげえ。という事です。

ぜひぜひウシュアイアに来たら、【イルダおばちゃんの家】に泊まることをオススメしますよー!!

 

day.232 世界の果て、ウシュアイア


f:id:remaker314:20180416192126j:image

- Ushuaia (Fin del mundo)

 

昨晩の焚き火はすっかり消えているものの、その燻った香りはテントの中に漂い続けている。良い朝だ!おはようございますやしまるです。

 
f:id:remaker314:20180416190932j:image

ウシュアイアまであと少し、有終の美を飾れそう!よっしゃ行くぞぉぉぉぉぉおおお!!!うぉぉおおおお!!

 

と思ってたら雨降ってきた。おぉふ……(´Д` )

リオグランデでせっかくピカピカにしたバニーちゃんがドロドロになり僕のテンションもだだ下がり。綺麗なままでは終わらせないというパタゴニアの意思を感じる。

 

道は下りがほとんどで、あっという間にウシュアイアに着きました。

凄いあっさり。最終日か…と感慨に浸る暇もなく、ほんとうにえ?これで終わり?( ゚д゚)と声に出てしまうくらい。

 
f:id:remaker314:20180416191008j:image

それでも写真は撮るんですが。

 

なんだかあっさり過ぎて味気ないので、どうせなら道路の最終地点まで行ってみることにしました。実を言うと、ウシュアイアから西に向かって国立公園の中を通って行く道があり、その先端が本当の終点。片道20キロあるので割と距離はあるのですが、ここまで来たのならと思い進んで行く。

 

しかし、ここで雨足が強くなる。

ここまでは小雨程度だったので寒さを感じず来れたのですが粒が大粒になり、向かい風も吹いて来た。これはたまらーん!となりすぐさまホテルに避難。

 

このホテルについてはまた後日詳細を書くのですが、雨の中現れた僕を笑顔で迎い入れてくれ、そのままウェルカムドリンクならぬウェルカムランチでもてなしてくれました。このおうちあったかい…!!

 

気づけば時刻は3時。外はまだ雨が降っており、風は強く吹いている。正直に言うと、雨が強く降って来た時点で終点まで行く気は失せていました。明日明後日の天気が良いときに荷物を置いて行けばいいじゃないか、と。

 

でも、心のどこかで引っかかる。

今まで一緒に旅して来たのは何も自転車だけじゃなく、全ての荷物と共に走ってきました。

どうせなら最後まで持って行ってあげたい、荷物満載のフルパッキングで辿り着いたんだと証明したい。

 

そして、天気予報も明日、明後日共に雨予報。今行かずに、もし明日明後日がコンディションが悪ければ、行けなくなるということもありうる。

 

ならば、僕が取るべき判断は……

強行突破でしょう!(´Д` )

これしかない!!

 

雨が弱まったタイミングで宿を飛び出しました。

 
f:id:remaker314:20180416191125j:image

街を出るとすぐに道は未舗装になり、坂道になり、向かい風は強くなり、雨は雪となる。

最後だからって気遣い過ぎじゃない?と思うくらい手厚く歓迎されています。

 
f:id:remaker314:20180416191213j:image

そうこうしているうちに国立公園入場口へ。実は最南端は国立公園の中にあり、入場しないと行けないんですよね。しかも値段が350ペソ(1750円)たけぇ!!けどここまで来て引き返すチャリダーはいないでしょう。

 

 

チケットと地図をもらい、国立公園の中へ入ると景色が一変します。先ほどまで吹いていた風はやみ、空には青空が見え始める。横には紅葉で綺麗に色づいた南極ブナがしっとりと佇む静かな森が広がり、それがまるで紅のトンネルをくぐっていくように感じられます。

 
f:id:remaker314:20180416191257j:image


f:id:remaker314:20180416191333j:image

 

さっきまでいた世界とはまるで別世界のよう。

その綺麗さに見惚れながらペダルを回して行く。

 
f:id:remaker314:20180416191620j:image

f:id:remaker314:20180416191434j:image

山は上から白、灰色、赤、黄色、緑と天然のグラデーションができておりそれが透明な湖によく映える。まさか最後にこんなご褒美が待っているとは、雨の中宿を出た甲斐があります。

 
f:id:remaker314:20180416191647j:image

思えば肝心な時には天気が良くなる僕。何だかんだ言って、やっぱり晴れ男なのかもしれません。その辺りは運が良いというか恵まれているというか。

 

しばらく進むと、見たかった看板が見えてきた。そう、この看板に辿り着くために、カナダから僕は来たのです。

 
f:id:remaker314:20180416191744j:image

長かった。けどあっという間だった。

色んな人に助けられた。その度に優しくなった。

毎日辛い経験をした。その度に強くなった。

楽しい日々だった。ほんとうに、ほんとうに…

 

不思議と涙は出てこず、今となっては実感もあまりない。宝石の道を終えた時のように、残るのはずっしりとした手応えだけ。きっと、いつにたってもこの感覚だけは忘れることはないでしょう。

 



という事で、カナダ🇨🇦からアメリカ🇺🇸、メキシコ🇲🇽、ペルー🇵🇪、ボリビア🇧🇴、チリ🇨🇱、アルゼンチン🇦🇷合計232日12480km

バス、飛行機も乗ったけど

自転車盗まれたけど

サイドバッグもなくなったけど

前キャリアも折れたけど

 
f:id:remaker314:20180416191930j:image

 

南北アメリカ大陸縦断、達成しましたぁぁぁぁぁああああ!!!

 
f:id:remaker314:20180416192117j:image

 

走行距離60キロ

合計距離12480キロ

day.231 燃ゆる山の赤よ、火の赤よ


f:id:remaker314:20180414093128j:image

- Ushuaia 手前10km

 

同じ部屋に泊まった同い年のバックパッカーカップルに、『君は28歳の中国人かい?』と言われました。…ですよねー…おはようございます28歳の中国人です。

 

 
f:id:remaker314:20180414092031j:image

昨日の夕方から降っていた雨は今朝には止み、ここ数日で一番の快晴に。ウシュアイアまで気持ちよく走れそうです。

 
f:id:remaker314:20180414092004j:image

と思いきやなかなかのアップダウン。

ここフエゴ島にもアンデス山脈の最後っ屁のようなものがあり、道は山の斜面をウネウネと這うように進んでいく。

 
f:id:remaker314:20180414092228j:image

f:id:remaker314:20180414092201j:image


f:id:remaker314:20180414092322j:image

久しぶりのアップダウンですがこの山脈が風を防いでくれるため、パタゴニアの中にありながら唯一の無風地帯でもある。それに風が無いためか、昨日よりもまだ紅葉が多く残っている気がします。

 
f:id:remaker314:20180414092537j:image


f:id:remaker314:20180414092639j:image

赤、緑、黄色、木によってそれぞれ違う色がごちゃ混ぜになって、紅葉の『紅』の色になる。

そしてその紅がまるで絨毯のように大地に敷き詰められているのです。
f:id:remaker314:20180414092706j:image


f:id:remaker314:20180414092735j:image

 

日本では桜が旬を迎えてお花見真っ盛りな時期だけど、地球の裏では紅葉が綺麗でございます!

 


f:id:remaker314:20180414092817j:image

最期の峠をえいやと超えると、その山脈の全貌が明らかになる。

山の標高は1000mくらいでしょうか。もはや登りも400mくらいしかなく、これの何倍、いや何十倍もの標高を超えてきたのでなんだか寂しい気持ちにもなります。

でも、山を見ると最期の切れ端といえど、稜線は鋭く、頂上には雪を讃える立派な山々が連なっている。

 
f:id:remaker314:20180414092855j:image

切れ端といってもアンデスアンデスなのだ。

その名に恥じない、最後までカッコ良い山がたっぷりでした。

その姿をしかと目に焼き付けて、峠を下る。

 

 

ウシュアイアまでは、もう20キロを切っており、このペースなら18時には到着できそう。

でも、なんだか心残りがありました。

 

最期、こんなにあっさりと終わっていいのか。

街について、ハイ終わりましたーと終了で満足するのか、僕は。

アメリカ大陸という大きな大きなゴールがこんなものでいいのか……

 

 

納得できない自分に従い、半ば諦めるようにハンドルを横に切る。

 
f:id:remaker314:20180414092930j:image

良い野宿場所を見つけたのです。

フラットで大きな木の下にテントを張り、ご飯の準備をしながら並行して焚き火の準備。

 

f:id:remaker314:20180415125736j:image

今日も今日とてスープパスタを食べ、お酒を飲みながら焚き火を眺める。

何か悩んだ時、頭の中がごちゃごちゃした時、こうして焚き火をするとスーッと整理されていくんですよね。。。

 
f:id:remaker314:20180414093010j:image

明日で、南米を走るのはラストか……

思えば長かった。カナダから来たしなぁ。

自転車だけではないけど、そりゃ聞いてきた人達が目を丸くするだけはある。逆に、カナダにいた時はあまりの途方のない距離に絶望感すら抱いた時もあったっけ。

 

アメリカでは大きすぎる大地と人の器に動揺したし、メキシコではそのフレンドリーさに驚いた。あとタコスの美味さにも。そういえば自転車も盗まれたんだっけ。そんな事もあったなぁ。今となっては笑える話だ。

 

ペルーでは標高と雨に散々悩まされて、毎日逃げるように自転車に乗っていた。チーズフライを頼んだら『ない』と言われ、その後来たおっちゃんがチーズフライを貰っていた時は流石に怒りを覚えた。そんな事もあった。

 

晴れたウユニ塩湖を自転車で縦断していた時は、ほんとうに天国みたいだった。こんな世界が現実に存在するのか全く信じられないくらいだった。そして街で会った人達が面白すぎて、10日も停滞していた。あの時は楽しかったなぁ。

その分、宝石の道はより過酷で壮絶だった。一人で標高4000mの砂漠を進んでいた時は気が狂いそうだった。

 

その後、四人で行ったアウストラル街道は毎日が刺激的だった。何をするにしても、一人の時の数段上をいく楽しさ。あれはあれで良かったけど、そのあと一人でパタゴニアの風に揉まれるのは、辛いけど悪くなかった。

 
f:id:remaker314:20180414093041j:image

火がパチっと弾けるたびに、これまでの思い出が蘇ってくる。まるで今まで忘れていたかのように、あんな事もあった、こんな人もいたなぁ、と頭の奥底から浮かび上がる。そして、どんな辛かった出来事も今となっては只の思い出に過ぎない。

 

きっと、これから先もこうして焚き火をする度にこの旅の記憶を思い出すんだろうな。

ラジオの声が遠い家を思い出させるように、写真が懐かしい記憶を掘り起こすように、何度も、何度も……

 

 

そんな過去の思い出に浸りながら、夜は粛々と更けていくのでした。

 

走行距離90キロ

合計距離12420キロ