飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

day.244 キューバ自転車事情

Florida - Sancti Spiritus 

 

今日も朝からwifi小僧をしています。おはようございますやしまるです。wifiの速度は良いんですが、蚊が凄い。

 

湿気と熱気があるので、基本的にキューバではどこにでも蚊がいます。下手なカサに入ると部屋中蚊とか虫だらけだったり。要注意!

 

今日も走るどー!と元気よく走り出す。昨日もらった帽子もヘルメットの下にかぶると多少なり涼しく感じます。というか日差し強すぎる。

 
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現地の人も昼間の暑い時間を避けるために朝早く起きて、昼間は全く家から出ない。そして夕方辺りから活動を開始してる感じ。ちなみに、今は日中32〜34度くらいだけど、八月になると40度を超えるらしいです。

…今の時期で良かった……

 
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キューバも走って500キロを超えたので、色々と分かってきました。

まず、野宿は難しいという事。

狭い国土なので道沿いには全く使われてない空き地はほとんどなく、何らかの畑や牧場になってることが多いです。それに、雨が毎日降るので屋根があるところがベスト。と考えると候補に上がるのはバス停なんですが、利用者が多いので日が暮れるまで待たないといけないのと、そもそも湿気が高いのでテント泊したくない。

テント持ってきたけど、出番はなさそうです。やるとしたら砂浜かなぁ。

*追記 三週間自転車でキューバを周った人とお会いしたのですが、ほぼテントでいけたとのこと。やっぱ強い人はどこでもキャンプできるっぽいです。

 
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あと、補給地点は非常に多い。

町の近くになればなるほど多くなるけど、基本的に10km走ればフルーツ屋なりカフェなりあるので、食料どころか補給食も持たずに走れます。水も、カフェなら汲ませてもらえます。1日の水消費量は4.5Lくらい。

 

 

そして最後に、運転は荒い。めちゃくちゃ荒い。

追い抜き、すれ違いはいつもスレッスレの所をくるし、対向車線に僕が走っていても余裕で車線からはみ出してきます。これまで三回サイドミラーが手をかすっていきました。

でも本人達は気づいていないんですよね。何度横のダート道に追い込まれそうになりながら『ハーイ チーノ!』と手を振ってくる彼等に手を振り返したことか。

もうこの環境には慣れるしかないんだな、となかば諦めモードです。まぁ嫌いじゃないんですけどね。

 

 

あと、毎日強い東からの風が吹くって聞いてたけど、それもどうだろうなと。勿論追い風になる時もあるんですが、横風も多いし今日なんて最後30キロはずっと向かい風でしたし。やっぱ風を当てにするのはよくないなぁと。

 

 

そんなこんなで今日も日没ぎりぎりまで走行。

町に入ってカサを探してたところ、良い感じのがあったので入ったらパティオ(中庭)付きの綺麗なおうちでした!宿の人も好感触。基本的にカサは大体朝、夜ご飯込みで25〜30cuc(2600〜3300円)なので、出来るだけ大きくて綺麗そうなカサに入ると中も充実してたりします。

 
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そういうカサはご飯も素晴らしい!

僕は昼間は屋台で過ごす事が多いので夜ご飯はカサで頂くことが多いです。この日は魚のフライとカレーっぽいスープがメイン。

そして今日もビールがうまい。

 
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ちなみにここまではキューバの内陸部をずっと走ってきました。時間があまりない今回のルートは、前半を人と街を見るパート、後半は大自然を満喫するパートに実は分かれています。

ここまでは毎日120キロ以上走行のゴリラランだったけど明日からは少し緩めて、その分海や山を楽しもうと思う。楽しみだーー!!

 

 

走行距離150キロ

合計距離12955キロ

day.243 楽しく愉快なキューバ人!


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Guaimaro - Florida 

 

カサでは夜ご飯や朝ごはんを頼めるところも多く、より現地の生活を知る事ができます。夜だとご飯、フライドポテト、サラダ、+メインの肉料理になる事が多く、逆に朝はコーヒー、搾りたてジュース、パン、ハム、ジャム、オムレツとかなり品数が多い。朝からしっかり食べる派の人間にとっては嬉しい限りです!!

 

今日も朝早く起きて早く出発する作戦でいきます。やっぱ午前中のうちに動いておくとしんどくなる午後を気楽に過ごせるので良いですね。

 
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雲も少ないし。今日も夏だーー!!

 

今日は風も少なく、アップダウンも少なくぐんぐん進みました。気づけば無補給無休憩で100km進んでいたくらい。朝ごはんがっつり食べてたのもあるけどノンストップで100km進めるようになったのはパタゴニアでみっちりしごかれたからですかね。成長を感じる。

 

でも体にとって良い状況ではないので、近くにあったレストランへ。頼んだのはフリカセという煮込み料理。

 
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めっちゃうまい!!ちなみにこの赤飯みたいなのは豆とホルモンを米と一緒に炊いたもので、これも美味い!

付け合わせのバナナ炒めも芋みたいで美味い!

全部美味い!(語彙力)

キューバ料理はまずいって聞いてたけど、かなり古い情報じゃないかなぁ。今のところ食べたやつ全部美味しいです。僕の舌が貧しいのもあるかもしれないけど。

 

そしてレストランにいた人達が面白かった。まず注文の時、僕の発音が悪かったらしくなかなか聞き取ってもらえなかったのですが、『じゃあ俺が聞いてやろう』と客のおっちゃんが注文を取り始め、おっちゃんがダメだと隣のおばちゃんが『今度は私よ!カモン!』と代わる代わる客が対応してくれました。3人目でようやく頼め、僕もウェイターも大喜び!!

 
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それに日本人だと分かると、ニンジャ!やらかめはめ波!やら大騒ぎ!!今、キューバではドラマ『おしん』が流行っているらしく、皆ずっと『オチン!オチン!』と言ってました。惜しい!一文字!!

 

カメラを見つけると私を撮りなさい、いや俺を撮れ、と我先にとポーズを取り始める。

 
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なんだここ。面白すぎるでしょ!!

終いには、暑いからこれつけとけ、と帽子まで頂いてしまった!

 
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一昨日時計をねだられたのが嘘みたいです。

やっぱ色んな人がいるなぁ、としみじみと実感。ワイワイしながらご飯を食べるのも楽しいですね。

 

 

怪しい雲が近づいてきたので今日は少し短めでカサに退散。セントロ(中心街)近くの大通りに面したところにちゃうどカサがあったので、そこに投宿。ちなみにカサは大体一部屋あたり二人もしくは3人まで入れるので、何人かでシェアするとかなり安く泊まれます。今度来るときはぜひそうしたいな。

 

早めに着いたので、時間が余る。勿論宿でストレッチでもしながらゴロゴロしても良いのですが、やってみたい事が実はあった。

 

そう!wifiじゃーー!!

キューバではフリーwifiなるものがなく、インターネット会社に行ってパスワードが書かれたカードを買わなくてはならないのですがこれまでなかなか見つからず、スマホをいじる余裕もなかったので放置してました。

ネット断捨離するのも良いんですが、いかんせん帰国まであと1週間、帰ってからやる事が多いので今使えないのは結構しんどい。

 
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wifiカードについては、Etecsaという携帯ショップに行けば売ってくれます。フロリダでは1時間1cuc(100円)だったので5時間分買いました。この時間は途中で切って、また違う時に使うこともできるみたいです。

 
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裏にはログインIDとこすると出てくるパスワードがあります。これで僕もネット難民から脱出できる!!

 

速度は思ったよりも早く、YouTubeも見れそうなくらい。

キューバのインフラも昔とは大分変わってきているのですね!

 

走行距離120キロ

合計距離12925キロ

day.242 誕生日は地球の裏で!

Bayamo - Guaimaro 

 

昨日の反省を生かし、朝早起きして出発し昼の暑い時間をやり過ごす作戦で行くことにしました。おはようございますやしまるです。

早起きは三文の得。道路も混んでないし暑くないし、何より暑くない。

もうあの暑さはこりごりです。5ヶ月近く寒いところを走ってきたので体が完全に冬仕様になっていて、すぐバテるのを感じる。

 

バヤモのまちにはサクラのようなものが咲いており、少し遅いお花見気分。


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バヤモの街を抜けると、今度は何もないサトウキビ畑が一面に広がり、たまにヤシの木が並んで夏を感じます。春と夏、両方味わえて得した気分!

 
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キューバは平坦という意味がようやく分かるくらい、今日の道はずっと平坦路。獲得標高200mもない気がする。地平線まで緑一色で他に何もない様はまるで夏の北海道のようです。

 
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そして、段々気候についても分かってきました。午前中は毎日快晴なんですが、昼になると大気が暖まり、上昇気流が生まれ雲ができ始める。午後3時を過ぎると発達した雨雲が雷を伴う激しい雨を降らせるでしょう🙋‍♀️

という感じです。

 
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今日も昼までは良かったのですが、横から入道雲が来て、逃げ切れるか頑張って走ったところ……

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ダメでした。

でもキューバには2km間隔くらいで屋根付きのバス停があるので、雨宿りは簡単です。

 

四時過ぎ、グアイマロの街へ突入。

カサを探して、見つけて入るとなかなか綺麗で広いおうちでした。

 

そして受付をする時パスポートを出すのですが、ここでオーナーのおばちゃんが固まる。

んん?と思ってみていると、おばちゃんがパスポートのある部分を指して一言。『あなた、今日誕生日なの?』

 

そう!そうでした!ほんとうにすっかり忘れていたけど、今日4/22は僕の24歳の誕生日だったのです。なぜか僕と一緒に喜ぶおばちゃん。

 

そうと決まればケーキを買いに行かねば!!

今日は大義名分もあるから奮発しちゃうぞーと街を歩いたところ、ケーキ屋なんてなかった。

聞いてみたけど皆知らないようで、もしやこの町の人はケーキを知らずに生きているんだろうか。

しゃーないのでビールを買う。ここの州のビールがあるらしいのでそれを24歳にちなんで四本買う。

 
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ご飯はおばちゃんが作ってくれ、ビールを並べて、さぁ今日はバースディパーティーだ!!なんでビールが3本しかないって?我慢できずに道中で飲んでしまったからです。

 

こうして地球の裏側で粛々と誕生日を迎えました。23歳は企業協賛、クラウドファンディング、休学、そして文字通り突っ走り続けた一年だったけど、今年の抱負は………うーん……去年を超える…ですかね!!

とりあえず、24歳の僕もどうぞよろしくお願いします( ´ ▽ ` )!!

 

走行距離130キロ

合計距離12805キロ

 

day.240 一『一番カッコ良い〇〇を頼む』


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Santiago de Cuba 

 

バスの待合室は寝るのに便利だったのですが、朝の5時から人がわんさか来てしまい、快眠も破られる。まぁしゃーない。しゃーないけど、眠い…ので、本日の走行はなしにしてホテル行って寝ることにしました!イェェェエエイ!!

 

日が出て来るまで待って、明るくなったらいざホテル探しに街へと繰り出す。

行き先は『さとみの宿』。日本人のさとみさんがオーナーのカサで、頼めば夜ご飯にロブスターの味噌汁とか食べれるらしい!!ロブスター、食べたーーい!!!(((o(*゚▽゚*)o)))と思って行ってみると、『サトミは今日本だ』と言われてしまう。なん……だと……!!

 

幸い近くのカサを紹介してもらい、そこに行くことに。オーナーのレオが英語を話せるのと、めちゃくちゃ面白いです!僕がスポーツクラブのバイトをしていたという事もあり、レオのダイエット相談に30分くらいずっと乗ってました。

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部屋もこんな感じ。

朝ごはん付きで、20cuc(2000円)。悪くない!!

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午前中はシャワーを浴びてから、街へ。

キューバ第二の都市と言われるここサンティアゴは街の面積もさることながら、歴史も古い。首都ハバナより古いんじゃなかったでしたっけ。確か。

 

そんな趣深い古都で僕は悩んでいた。

あ、暑い……

 
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気温は33度。湿度60%。日本の夏レベルの暑さに我困惑。

寒いのは着込めば何とかなるけど、暑いのはどうしようもない。といってもこんな人が多いところで上裸になる勇気もないし…うーん

 

と悩んだところで名案が浮かぶ。

あるじゃん!無くせるところ!!

 
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この髪じゃ!!!

そう、実は僕日本出てから髪を一切切っておらず、放置していたらこんなになってしまった(理由はあるのだけれど)

もう暑くてしゃーない。というか見た目がもうダメ。女子が選ぶ!男性の気になるランキング1位の『清潔感』がまるでない。

僕は切るべくして切らなければいけないのです。

 

でも、切るなら面白く切りたい。ふつうに良い感じの美容室はあるので多分良い感じのスタイリストが良い感じに切ってくれるとは思うんですが、それじゃ全く面白みがないのでどうせなら日本にないようなところを探してみることにしました。

 
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そして見つけたのはこちら。写真見にくくてすいません…

地元のおっちゃん達が適当にそろそろ伸びて来たから切るか、くらいのノリで入るであろう、ザ・ローカル感溢れる佇まい。これだけなら日本にもあるんですが、お値段なんと10cup(40円)

1000円カットならぬ40円カットというただならぬ価格に期待も高まります。

 

店に入ってみると、ツーブロックでトップを横に流したちょっと良い感じのおっちゃんが対応してくれました。勿論、座ると聞かれる『今日はどんな髪型にします?』定番の質問ですね。

そして僕はグーグル先生で必死に調べて、そしてこう言ったのです。

 

『一番カッコ良い髪型を頼む』

かー決まった!海外で言ってみたかったんですよね、このセリフ!!おっちゃんもぐっd( ̄  ̄)としてくるし、これは期待大ですよ!

 

切る手順に至ってはいつも通り。

霧吹きかけて、ちょっと切って、バリカンで刈って、また整えて、最後仕上げ。少し違ったのは、霧吹きを顔面にも満遍なくかけるということと、切り方がハサミを横にしてバツン!バツン!と切ること。僕は何も見ていないし感じないようにしていました。

 

そして10分後、できたのはこちら。

 
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ツーブロックでトップを横に流した…っておっちゃんと同じ髪型じゃねーか!!!

つい突っ込みたくなるほど類似した僕とおっちゃん。まぁね、一番カッコ良い髪型は自分だわな、理容師だし当然っちゃ当然です。

 

まぁ思ったより面白くはなかったけど、めちゃくちゃ安い価格で切ってもらってそこそこ満足です。心なしか、街を歩いていてもそこまで暑くない。

 
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夕方になるとまた違った顔を見せるのがここキューバの面白いところ。暑さで家から出てこなかった大人達がぞろぞろと出てきて、音楽に合わせて踊り出す。

 
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どこからか聞こえてくるトントコトントコリズムの良い音を聞きながら、ゆっくりと眠るのでした。


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day.241 ローカル事情は難しい。


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Santiago de Cuba - Bayamo

 

昨日一日休んでいたので、そろそろ走り出さねば。なんといってもあと9日しかないんですよね。あんまり最後の方はバタバタしたくないので最初の方を飛ばしていきたい。

 

と思ってたんですが、オーナーのレオと彼の自転車整備したり話していたら気づけば11時。おぉふ…でも興味深い話が聞けました。

 

社会主義によって給料がある程度平等化された事により、生活が安定したことと引き換えに思い切ったことができなくなったと。そのためお金がキューバ人の中で回らず、飯は食える、家はある、だけどお金はない、という状況になっているらしい。そうなると自営業で稼ぐしかないけど、飲食系は利益が微々たるものだし、カサのような民宿業はオフシーズンは全く人が来なくなる。なので、同時に別の仕事をしているけど、そうなると自由時間が消えて何のために働いているのかわからなくなるのだそうだ。

 

なんだか耳の痛い話でした。日本では金はあるけど時間はない社会人が多いイメージ。逆にキューバは時間はあるけど金はない。お金を稼ごうとすると、時間がなくなる。難しいな、この問題は…

 

かといって僕にはキューバ人が不幸に見えるかというとそうでもない。美味しいお酒とサルサで近所迷惑や周りを考えずに子供も混じって踊り明かせるのはここぐらいなんじゃないか。日本じゃキューバにある『自由』はない。

案外幸せというのはないものねだりで幸せな時はそれに気づくことができないんじゃないかと思います。

 

レオに夢を聞いてみると、

 

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Mi Sueno es ...

Construir mi casa , para recibir aquellas personas que quieran visitar Santiago de Cuba y conocer nuestras costumbres y cultura.

los espero , a los que quiets venir a Santiago.

 

『家を更に増築して、もっともっと色んな旅人をここサンティアゴに招待したい。そして彼らにキューバの生活や文化を知ってもらえたら嬉しいね!』

 

実は、部屋をもう2つ増設しようとしていて、一部屋500cuc(50000円)で建てられるそう。でも普段の収入じゃとてもとても溜まる金額ではないので、カサとして今ある部屋を改装し、お金を貯めて自分用の部屋を作るのが密かな夢らしい。というかレオ自分の部屋ないのか、、、ちょっと同情してしまった。今年で45歳なのに…

 

キューバの人達は自分達で海外に出ることが難しいから、外から来た人達の話を聞いて世界を知るのだそう。だから、レオはキューバを知ってもらうことは勿論、コミュニケーションで相手の国、世界を知るために英語を学んでいる。

実際彼は訛りもない綺麗な英語を話していました。

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色々話したけど、最後に『まぁお金が入れば美味いラムが飲めるからそれだけでも嬉しいんだけどね!』って言ってたのがお茶目だった。ほんとうに興味深い話だった。良かったらサンティアゴデクーバに行く時は泊まってあげると彼の部屋が早くできます。『さとみの宿』に紹介されたので、もしそっちがダメだった時は是非!!

 
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とまぁ長々と話してたんですが、走る距離は変わらないのです。11時となるともう灼熱タイムに入っているのでもう帽子とサングラスなしでは生きていけない世界になります。冗談抜きで暑い!!

 
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サンティアゴから50キロほどは、軽いアップダウンを重ねて行きます。平坦って聞いてたけど、そんな事はなく汗をダラダラかきながら登っていく。暑い。

 
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今日の昼ご飯はサンドイッチにしようと屋台に行くと、もうアジア人で自転車に乗ってるとのことで質問が来るわ来るわ。僕の持ってるカメラをみると、『写真撮ってくれよ!』なんて言ってきたり!

 
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サンドイッチの具は豚の丸焼きでした。

そして一通り食べ終えて自転車に戻ろうとすると、店にいた青年が僕の時計を指して、『これ、くれないか?』と聞いてくるではありませんか。

『いやいや、これは使うからダメだ』と断ると、『じゃあそっちのライトはどうだ?』と粘る青年。

 

チャリダーなんて必要な物以外持たないし、特に今は色々荷物を断捨離してきているので青年にあげられるような物なんて持ってない僕。青年には悪いが、ここはきっぱり断ろうと思い『何もあげられるものはないよ、ごめんね』というと、『周りを見てくれ。ここの人達は皆時計は持ってないし、Tシャツも一枚しかないんだ。君みたいな旅人からもらうしか方法がない。頼む。』と返ってきた!

 

…たしかに周りのお年寄りや子供達はズボンしかはいてないし装飾品なんてもってのほかだ。どうやらキューバに物が不足しているというのは田舎では特に顕著になっているらしい。

 

でもだからといっておいそれと渡すわけにはいかない。そうやってはいわかりましたと渡せば旅人=物をくれる人と定着して彼らはこれからもねだるようになるだろうしそもそも僕はプレゼントを配りにきたサンタクロースではないのだ。

 
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うーーーーーむ、と悩みに悩んで、右手に付けていたもう壊れかけの御守りを見せて、『もし君が大切にするならあげるよ』といったら、『本当か!!ありがとう、大切にする。ありがとう!』と心底嬉しそうにしていたので、結局プレゼントしてしまいました。結局こういう時に甘くなってしまう。

 

なんだかなーーと思いながらも走り続ける。物がないというのはこういう影響もあるんですね。社会主義は平等だけど、果たして平等が必ずしも良い結果を生むとは限らないのかなぁ、ともやもやしていると今度は空ももやもやしてくる。

 

途端にスコールが降り始め、木下に避難したものの徐々に濡れていく。雷も伴うような豪雨でした。

 

どうするかな、と思い立ち尽くしていたら、近くの家から手招きしているおじいさんが見える。ぶっちゃけ、さっきの一件もあったので一瞬考えたのですが、このまま濡れるのも嫌だったので行ってみました。

 

お爺さんのうちはかなりみすぼらしく、掘っ立て小屋に近いレベル。(事実屋根はトタンで出来ていた)この人ももしかしたらさっきの青年みたくねだるんだろうか、と内心ビクビクしながら話をしてみる。

『君はチーノか?』

『日本です』

『そうか日本か…じゃあこれを知っているか?』

 

そう言ってお爺さんが出してきたのは………ブルースリーの映画DVDでした!

 

日本人ではないけど…というか中国人でもないけど…!!言いたいことは分かる!

そして極め付けに

『日本人は皆カラテ強いのか?ブルースリーなのか?』

と言ってきて、僕は我慢できなくなって思い切り吹き出しました。

なにこれ面白すぎる…!!

 

その後も会話は続き、雨が止む30分後まで話し続けていました。その間、彼らは一言も物がないから、何か要らないものはないか?とは聞かなかった。さっきの青年達より家も格好もみすぼらしいのに……

 

自転車に乗る前に、写真撮っても良い?と聞くとちょっと待て、と言って帽子とワイシャツを着てくるお爺さん。

 
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お茶目すぎる!!(о´∀`о)

そしたら今度俺も写せ、と言わんばかりにおっちゃんも入ってきて、じゃあ私も、とお婆さんも来て、しまいには小さな子供来る始末。

 
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なんだかほっこりさせてもらいました。彼らは僕が見えなくなるまでずっと手を振っていた。

 

つくづく思うのが、『〇〇人は優しい、〇〇人はぶっきらぼう』というカテゴリは当てにならないなーと。色んな人がいて、色んな考えがありそれを一括りにしてしまうにはキューバの枠は大きすぎる。

 

なんだかまとまらないけど、社会は平等を目指しているのにこんなに人によって考えが違うのは面白いなぁと思いました。

 

ちなみにこんな日でしたが、割と頑張って日が沈むまで走り、そこそこの大きな街に突入。

 
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(写真は翌朝撮影)

 

入ったカサは見た目通り中も広く部屋も綺麗。


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ご飯を買う時間も体力も尽きたので夜ご飯作って貰ったらこんなに出てきて大満足の夜でした!


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走行距離130キロ

合計距離12645キロ

day.239 田舎を走ろう!

Habana - Santiago de Cuba 

 

キューバは横に長い国で、首都ハバナから東に1000km、西に300km国土が伸びている国です。東にはリゾート地で有名なバラデロ、第2の首都であるサンティアゴデクーバ、カカオの産地であるバラコア等の見所があり、西にはビニャーレス渓谷という景勝地があります。

 

今回僕がキューバで滞在するのは13日。バスや飛行機の日程を考えると、恐らくそのうち10日が自由に動ける時間となります。

行きたい所だけを回るとすれば、ハバナからバスを使って世界遺産の街トリニダーまで移動し、そこから西へ500kmほど走りビニャーレス渓谷まで走り、そこからハバナまでバスで戻るなり走って戻るなりすれば、丁度良い日程となる。

と思ってたんですが、どうせならキューバを東から西に自転車で走り抜けてみたい、という欲もあります。この時期は強い西風が吹くらしく、きっと追い風で平坦な道を走るのはきっと楽しいことでしょう。それに、色々な街を見て回りたいし。

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という事で、断腸の思いでバスで東に900kmにあるサンティアゴデクーバまで移動し、そこからハバナまで走る事としました。ちなみにそうなると毎日100km以上走るのが条件となります。うへぇ。まぁ距離は何ともないけど、休息日がないのがちょっと気になる所。

 
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バスはハバナの旧市街から5km離れたバスターミナルから出ています。僕は観光客用の大型バス会社Viasurを使いました。サンティアゴまでは51cuc、自転車料は7cucでした。

 

(カミオンという地元民が使うトラックに乗って行くことで移動費を安くすることも出来るそうですが、大きい荷物がある場合地元の人はあまり良く思わないらしいです。なぜお金がある観光客がわざわざカミオンに?という感じで。僕は自転車もあったし時間もなかったので観光客用バスにしました。逆に荷物が少なく、席が空いているなら地元の生活を知れる良い機会だと思います。)

 

当日予約は難しいとのことだったので、前日にオフィスまで向かいました。といっても次の日のバスもかなり埋まっていて、僕が予約を取れたのは12:00 - 25:40 という鬼スケジュールのやつだけでした。うそーん。夜中の1時に着いてどうすんねんと思うけどまぁテントあるしいざとなればキャンプで良いや、と軽い気持ちで乗り込みました。

 

ちなみに自転車はそのまま積めるのですが、収まり切らなかったので前輪だけ外していけました。心配な人は輪行状態にすれば安心だと思います。

 

バスは30分前にチェックインが始まり、その後荷物の積み込みがあります。席はなんと早い者勝ち。一応シートナンバーをもらうけれどそいつはダミーです。好きな所に座ってしまいましょう。

 
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バスの中では勿論やることはなく、僕はもっぱら小説読むか寝るかに専念。というか、バスの中で気づいたんですけど9日で950km自転車こがないといけないんですね僕。無理な距離ではないけど改めて考えると毎日それなりに走らなくてはなりません。トリニダーにしとけば良かったかなーと若干後悔しつつ、夜中に到着。

 

時差もあり、なんと着いたのは3時でした。何もできない。幸い冷房が効いた待合室があり、職員の人と共に夜を明かすのでした。

 

走行距離15キロ

合計距離12515キロ

day.238 プリン星人に、俺はなる!


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Habana

 

前日泊まった『ホアキナの家』は朝ごはんが充実していて幸せだったのですが、部屋に蚊が多い&情報ノートがなくルート決めにまだ情報が乏しすぎる点から、別の宿に移ることに決めました。

 
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そして選ばれたのはここ、『しおまらの家』です。ホアキナの家から徒歩3分ほど、カピトリオや市街からも近く、立地は悪くない。部屋は冷暖房完備でトイレやシャワーも綺麗(ちゃんと便座とトイレットペーパーが付いています)

クリスティアーノ・ロナウドと名乗る少年のお出迎えもあり、ホアキナよりアットホームな雰囲気です。

 
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そして!極め付けはプリン屋さんに近いということ!!

僕は日本で鍋にプリンを作るほど大のプリン好きなんですが、ここキューバには5cup(20円)で食べられる絶品プリンがあるらしい。

昨日は情報がなく街を彷徨っていたんですが、しおまらの家にあった情報ノートに店の記載があり、宿に着くなり向かいました。

 

宿からは徒歩3分。青い屋根が目印です。

そしてこれが例のプリン。

アイスを二つ乗っけて、10cup(40円)!

味は濃厚、甘さたっぷりでしっかり冷えてて美味しい!!え!めっちゃ美味い!!!( ゚д゚)

 
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早速その場でお代わりし、おやつ時にも行き、夜も行って、次の日の朝にも行って…

2日で計5回食べました、プリン🍮

 

時間があれば2桁いってたと思う。しかも、隣の店ではしぼりたてマンゴーシェイク5cup(20円)と焼きたてピザ15cup(60円)も提供しており、100円でプリン、シェイク、ピザの幸せコンボを決めることができます。これぞキューバのモネダ飯。

 
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更に店に通うことでおばちゃんとの親密度を上げる事ができ、3回行くと顔を覚えてもらえ、5回目になると名前を覚えてもらえるようになります。

 
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おばちゃんもハイパースマイルバーヤに進化します。かわいいです。

 
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近くにはモネダ払いができる中華料理屋さんやカフェも多いので立地はむしろホアキナの家より良い気がします。

 

食べ物でほっとしていると、いつの間にか夕陽が。

 
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キューバは移民が多く、黒人、白人、ヨーロッパ系いろんな人種がいて、それらを上から眺めているとなんとも言えない侘び錆びというか、情景を感じる。

 
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ふう....と黄昏ていると、結構多くの人がこうやって人の流れに見いっているのを見つけられます。そして僕の後ろにも当然違う窓から見ている人がおり、その人の後ろにもまた人が....人を見るときはまた自分もみられているのだ。


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 そんなゆっくりした2日目でした。

 

あれ……この日食ってしかいなくない?