Laguna Colorada - Quetena tico
充電!0!
あと停滞できる日数!0!
使える金も!0!
でも体調は!ダメ!!
もう進むしかない…!おはようございますやしまるです。
コロラダ湖沿いのホテルで2泊し、3食おかゆを食べ、そしてずっとワンピースを読んで完璧な病人生活を送ったのにも関わらず、僕の体調は一向に良くなりませんでした。
しかも、このホテルにはコンセントがなく充電は全くできず、モバイルバッテリー含めほぼ0の状態に。お金も日数も限られてるので延泊も厳しい。
そして何より天気も良くない…!!
昨日の夜から朝までまた雨が降り、道はズルズルのベトベト。ちくしょおぉぉぉお!!なぜ晴れぬ‼
こんな状況なら、寄り道せずに通常コースで早く抜けるのが一番ですが、絶対に行かなければ後悔する。
何たって世界一の道。
後から行かなかった事を後悔するくらいなら、ドロドロの道でも行ってやる!!という事でホテルを出発したのですが…
甘かった。
連日の雨で水を含んだ未舗装路達はいつもの数倍タチが悪く、乗るのも押すのも一苦労。
コロラダ湖を抜けるために20キロほど回り道しないと行けなかったんですが、埋まるわ埋まるわ。乗ったら埋まって、自転車から降りて押して、そしてまた乗れそうになったら乗って、すぐに埋まって…の繰り返し。
イライラが募ってなんじゃこりゃーー!と叫ぶも湖畔のアルパカはいつも通り。
それが終わると今度は登りが始まる。
この道は状態も良く傾斜も緩いから自転車に乗れると情報があり、なんとかいけるかなと思ってたんですが…
川の跡ができており、石はゴロゴロ、地面はズルズル。
しかも横のタイヤ跡が付いているところは泥地帯で滑りまくる。
この水を含んだ土が厄介で、荷物をこれだけ積んだ自転車だと後ろから引っ張られてるんじゃないかというくらい抵抗を生んでくれる。もはや乗れず、押そうにも進んでくれない。そして連日の体調不良で全く力が入らない。
気づいたら僕は泣いていました…
嬉し涙でも悲し涙でもなく悔し涙。
自転車乗りにとって、一番悔しいのは40キロ巡航でも20%傾斜の登坂でもなく、進めないということ。自分の力が通じないという事が分かってしまった。
しかも、今日は70キロ進まないと次の街まで行けない。雨季の今、しっかりした風除けが無い場所でスコールでも喰らうとテントごと流されます。
しかし進めない。。。
焦りと絶望で頭いっぱいになりながら、自転車にもたれかかっていました。
すると、偶々偶然、通りがかる車が。
乗っていたのはおじいちゃんで、泣きながら自転車を押してた僕を見て一言『乗ってけ』
僕にはそれを断る気力も理由もありませんでした。
なんと情けないことか…と悲しんだけど、実際はとてもありがたかった。実は僕が進んでいた場所はまだこの道のなかでも進める方で、奥に行けば行くほど水の量は増え、コルゲーションは増し、険しさを増していた。
途中からはもうほぼ普通の川みたいになっており、冗談でも『チャリンコで無理矢理でも行けばよかった』とは思えない状態になってました。本当に助かった。なんやねん宝石の道。乾季と全く話が違う。
昼過ぎには目的地のQuetena ticoに。乗せてもらったおじいちゃんに丹念に感謝を伝えてからホテルへ。
Quetena tico のホテルは高いと聞いていたのですが、村の東側のこのホテルでは一泊30ボリで充電も可能でした。あぁやっと宇宙兄弟が読める!
結局僕は自分に負けてしまったのだろうか。。
もしかしたら、あの熾烈な道もギリギリ自転車で行けたのかもしれない。と思う自分もいますが、それは結果論であり結果はわからないまま。
でも大事なのは何しに寄り道したのか、という事。僕は厳しい道を何が何でも進みに来たのではなく、世界一の道に挑戦したいからこっちに来た。
今日車に乗せてもらった事を『勝ち』にする為にも、明日はぜひ頑張りたい。
因みに、世界一の道とは【世界一標高の高い道】一番高い所で5900mあるそうです。その道はこの山に沿って存在するんですが、
ええ。。思いっきり雪被っとる。。。
ホテルのおっちゃん曰く、『難しいけど行けるかも。ガンバ!』ほんとか。
次回に続く!
走行距離30キロ
合計距離10110キロ