飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

day.237 僕の股間がキューバリブレ

EaroPuerto - La Habana 

 

空港泊だけどテントで寝たから超回復。やっぱテントが一番落ち着く。おはようございますやしまるです。

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本日やること!それは!

 

…自転車の組み立て作業……

うわぁめんどい。今回僕はフォーク抜き輪行と言って後輪を外さない代わりに前輪周りを全て取り除く方法で行ったので、フォークとハンドルをセットすれば良いだけなんですが。

普段は外に出ない部分を取り扱うので、グリスやらオイルやらで手が汚れるんですよね。しかもなぜか空港のトイレは水が出ない(勿論流せない)

 

まぁやるしかないのだ。幸いどこにも不調はなく、一時間ほどでセット完了。今のところ飛行機輪行は成功率100%を誇っております。

 

空港でお金を下ろし、両替屋へ。 

【2通貨制度について】

キューバでは2通貨制度を導入しており、主に観光客用のCUC(兌換ペソ)と現地人用のCUP(ペソクバーノ)に分かれています。キューバ社会主義国家なので基本的には全員ある程度平等な生活が出来るのですが、主な産業がサトウキビ生産と観光業しかないので国際的に見ると経済的な格差が大きい。そのため、観光客用と現地人用に分けることでうまくバランスを取っているのです。

1CUC = 約110円 1CUP = 約4円 1CUC = 25CUP

となっており、観光客向けのお土産屋やレストラン、バーなんかは基本的にCUC, 屋台や地元の食堂なんかはCUPで支払えます。

簡単に言うと、上手くこのCUPを使うことで観光客でも格安でご飯を食べることができるんです。ただし、CUCも持たないといけないしそこは悩みどころ。

 

普通なら2週間ほどの滞在なら1000円分のCUPで良いところを僕は調子に乗って5000円換金したら、こんなに現地通貨を手に入れてしまいました。


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これ、一緒の価値なんですよ、使い切れるかなぁ……

 

 
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そんなこんなをして、空港から出発。

外に出た瞬間感じる、ジリジリするような暑さら。なんとヤシの木が道路の脇に生えてる!!🌴🌴

 
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これは、完全に夏じゃないですか!

ビーニャで取り戻し、南下する毎に失った夏を取り戻したのだ!!ウシュアイアなんて雪降ってましたからね、夜マイナスいってましたし。急な気候変動に体が順応できてないようで、汗が噴き出す。

 
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そしてクラシックカー

アメリカとの国境が完全に直っていないので、何十年も前に作られた車が未だに走っているのです。このフォルムを見て興奮しない男子はいないんじゃないですかね。少なくとも僕は大好きです。

 

この、新しい国に入った瞬間のガツーーン!としたカルチャーギャップがたまらない。アメリカからメキシコに入った時のような、ちょっと引きそうになるこの衝撃、今なら思いっきり突っ込める。

 
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キューバの道路は路面は綺麗じゃないですが、車通りは少ないのでそれなりに走りやすい。止まると照りつける日差しも、走っていると風がなびいて心地よいくらい。

 
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あっという間にキューバの首都、ハバナの市街地へ。立派なカピトリオが目印です。

 

ホテルは『ホアキナの家』へ。

キューバでは高いホテルの他に、カサというホームステイみたいな制度があり、政府に認可された家は観光客を泊めることができるらしいです。まぁホームステイというか普通のバックパッカーホテルのような感じでした。

 
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昼頃に着き、朝から殆ど何も食べてなかったのでお腹がペコペコ丸。しかし食料も何もないので、近くにある日本食堂へ行ってみました。

徒歩で約5分。圧倒的近さ、そして一発で分かるこの見た目。

 
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実は僕日本を出てから唐揚げが食べたくて食べたくてしょうがなかったんですが、なんと唐揚げ丼なるものがあるとの事!

早速頂く。

 
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気になるお味は…美味しい…!!

値段もそこまで高くなく、そしてこの噛むと肉汁が溢れるこの揚げ加減!うめぇ!!(о´∀`о)

 

ビールもいただき、完全に幸せモードに入る。

暑い中飲むビールってなんでこんなに美味いんですかね!!

 

その後ほろ酔いで散歩へ繰り出しました。

スペイン領だっただけに、街並みはヨーロッパのような建築物に、クラシックカーが良く映える。

 
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最近、街についても観光や散歩に出ることは少なくなっていたんですが、久しぶりに写真撮ってて楽しい街に出会えました。

 

そしてある事件が起きる。

歩いていると、『チーノ!?チーノ!?』と声をかけられるんですが、その中でとある二人組が『お前日本人か!?俺神戸に家族がいるんだ!キューバへようこそ!!』とめちゃくちゃすり寄ってきた。

 

当然そういう輩はたかりだから無視するのが鉄板なんですが、たかがたかりが神戸なんて知ってるかなぁと思い、邪険にするのもアレだったので話を聞いてみることにしました。

 

二人(おっさんとその娘)が言うには、『娘の旦那が日本人で、今神戸に住んでる』『日本は良いところ。孫も今東京で学生なんだ』『歓迎したい。良いバーを知ってるから行かないか』とのこと。

…いや、怪しすぎっしょ!!!!!

はい!僕質問があります!まずなんで英語がそんなにペラペラなんですか!キューバは平均月収が2000円〜3000円で国外に出るどころかハバナから出るのにも難しいのにどうやって日本に住んでいるんですか!日本に住んでるならなんでこんにちわさよならしか知らないんですか!そして何より日本人の旦那をゲットして子供も大学に通っているようなエリートキューバ人がなんで昼間っから道路に座り込んでるんですか!!!うがーー!!

 

....聞きたいことは山程あったけど、とりあえずどんな手口の類なのか気になったのでバーまで行ってみました。

バーはほかの一般客もいたので安心。

道中も、『君はチャリンコできたのか。その若さですごいな!ウェルカムドリンクを飲もうぜアミーゴ!』と僕を持ち上げる。

 

バーに入れば、『自転車で旅しているなら筋肉も凄いんじゃないのか!?どれお前、確かめてみろ!』とおっさんが言うと、娘が脚を撫で回すように触ってくる。

 

『毎日乗るからサドルが大事なんだ』って話をすると、『そりゃそうだ!そしたらお前の股間は今どんなになってるんだ!どれお前、確かめてみろ!』とおっさんが言う。そうすると娘が僕の股間を揉んでくる。

 

なんすかこのコンボ。完全に攻めに入ってるじゃないですか。娘さんもなんか慣れた手つきだし。

 

そして30分ほど話していると、恐らく一番言いたかったであろう言葉を口にし出す。

『この飲み物代、君が払ってくれないか?』

 

そこでようやく気づきました。彼らの収入は恐らくキューバの平均月収くらい。一杯400円のモヒートなんて絶対普段じゃ飲めない。だからこうして僕のような観光客(特にアジア人)を狙って声をかけていたんですね。

 

そのままノーと言うのも味気ないので、ちょっと意地悪で聞こえなかったふりを2.3回するも、諦めないおっさん。『貴方は今日キューバに着いたばかりの僕に払って欲しいの?』と尋ねてみると、『い、いや、俺の分はいいんだ。彼女のだけでも払ってくれないか』と食い下がる。

ちなみに娘は腰あたりをさすさすしてくる。

 

まぁ女性の分は払ってあげるかと思い、しゃーねーなと払おうとすると、『すまん、金がない』と言い出す始末。もう真っ黒っすね。どうしようもないので勉強代として払わせていただきました、12CUC。たけぇ!!

 

それでも気を良くしたのか、娘が今度は『私の働いてる料理屋に連れてってあげる』と言い出す。もうなんなんすかと思うけど着いてってみると、絶対ここじゃねーだろ!!と声に出して言いたいくらいお洒落なレストランがそこにはあった。もういいです。

 

全くなんなんだか。面白かったから良いものの結局は僕お金払ってるんですよね。こういう僕みたいな甘い奴がいるから彼らもたかるんでしょうね。しかも、どうせなら写真とろーよ!と言ってもなんか仕事の関係でダメなんだ、と断られる始末。絶対またやるわ、あの人ら。

 

まぁでもモヒート飲みたいがために声をかけて接待するのも中々良い根性してるなぁ。と騙された割には何故かすっかりした気分でいったん宿に戻る。

 

一旦たかられると街を歩いている人全員敵に見えてきて、しばらく宿に篭っていたんですが如何せん食料がないので外に買いに行かなくてはならない。めんどくさいわーと思い渋々出ると、また『こんにちわ』と声が。

 

どうせ客引きだろ、と思いちらっと見ると、なんと日本人が立っていた!

名前は亮さん。キューバの大学に通っているハーフの方でした。

立ち話もあれだったので、夜ご飯にまたもや日本食堂へ。ちなみに今度はカツ丼を頼みました。美味い。

 
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大学で社会学を学んでいる彼は、キューバの情勢から現在の状況についても詳しく教えてくれ、その後は食堂で会った女性親子二人組と一緒に亮さんオススメのバーに行ってみることに。

 
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本日3度目のお酒ですが、流石おすすめなだけあって美味しい。頼んだのはラムコーク、別名キューバリブレ。アメリカのコーラとキューバのラムが国交を超えてできた『自由』という名のカクテルです。

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色々あって濃い日だけど、最後は日本人と笑いあえて良かったなぁ。そんな初日でした。なんかキューバ面白いなぁ。オラ、ワクワクしてきたぞ!!!

 

走行距離20キロ

合計距離12500キロ