メキシコの西側、アメリカの西海岸沿いに1000kmほど伸びている半島、バハカリフォルニア半島。
メキシコ領ではあるけれど気候は本土とかなり違い、乾燥した岩砂漠が広がる灼熱の大地。
地平線までサボテンがびっしりと覆いつくし、横をみれば世界遺産に指定されているターコイズブルーの海が広がる。
そんなバハカリフォルニア半島を自転車で走ってきたので、情報をまとめておきます。
【期間、ルート】
11/23 - 12/10
メヒカリ - ラパス 約1300km
アメリカ西海岸沿いのサンディエゴからティファナに入るルートもあるがティファナのビーチで野宿をした日本人チャリダーが襲われたという情報があったため、メヒカリから入った。
思うに、メキシコの国境沿いの町は全て要注意である。
できれば午前中に入国し、早めに宿を決めるか早々に街を抜けるのが無難。
ティファナから入ると国道1号線で全区間舗装された道を一直線に進んで行く事ができるが、メヒカリから入ると1号線に合流する前に40キロほど未舗装区間がある。この区間が厄介で、がれ場がずっと続くと思っていた方が良い。僕の32cのタイヤは3度パンクした。
中間地点にココスコーナーという商店があり、運が良ければキャンピングカーの中を使わせて貰うことができる。
アップダウンはそこまで多くないが、南下すればするほど細かい登りが増えたように思う。一日の走行は80〜130kmほどだった。
半島の南に位置するラパス からは、メキシコ本土までフェリーが出ている。予約はネットから可能。値段はブログを参照してください。夜飯付き。
【気候】
乾燥地帯だけに17日間雨が降ることはほぼなかった。そのかわり、海沿いの地域では朝に広範囲に渡って霧が発生し、迂闊にテントの窓を開けていると洗濯物もろともぐっしょり濡れます。赤道に近いので日差しが強いのと、日陰となるような場所が殆どないので日中の水管理、熱中症には要注意。僕はおそらく紫外線と横風に目がやられて、3日ほどコンタクトレンズが付けられなくなった。
風は基本的に北から南に向かって吹くことが多かったように思う。
昼間、夜間共に半袖短パンで十分だけど夜はだいぶ涼しくなる。
【食料、水補給】
大きい街が100km〜150km単位で点在しているので食料補給には困らない。街にはタコスの屋台は必ずどこかにはあるし。水に関してはホテルで汲ませてもらったり、レストランでもらったりしてました。汗を多くかくので4〜6Lほど積載しておくと、キャンプの際洗い物や体を拭くのに水を回せるので吉です。
一応、自然に生えているウチワサボテンは煮たり茹でたりすると食べる事ができます。味はめかぶみたいな感じ。
【宿泊、wifi関連】
バハカリフォルニア半島はメキシコ本土より若干物価が高く、ホテルも1.2〜1.5倍ほど値段がします。レストランにwifiがあることは少ないので、wifiを求めて宿泊することはありました。
大体値段は300〜500ペソ(1800〜3000円)くらい。かなり高いが、ホテルによっては空き地でキャンプ可能なところも多い。キャンプなら100ペソ(600円)程でホテルの施設を使う事ができるのでおススメ。
野宿に関しては、全く問題ない。街と街の間には何もなく、サボテンの合間や誰もいないビーチ等、好きな場所でテントを張る事ができる。
治安も非常に良いため(国境近くは要注意)日没まで走って、好きなところでテントを張り、夜は満点の星空を眺めながら焚き火をする、なんて事も可能。
強いて言えば、野犬が非常に多く住んでおり、下手に彼らの縄張りにテントを張ってしまうと夜通し吠えられるので食べ物の管理と場所には注意。
街によっては、Casa de ciclistas というチャリダー限定で無料、格安で泊まれるところやWarmshowers のホストがいるので、そういった相互補助システムをうまく使うとより快適に進める。
【まとめ】
バハカリフォルニア半島は自転車旅に最適な場所であると思う。乾燥した気候なので天気の心配はないし、サボテンの中をひた走るのは気持ちがよい。そしてその後タコスやビールを飲めば最高の一言に尽きる。
1ヶ月あれば縦断できるし、南端には空港もあるので学生の長期休みの海外ツーリングなんかにももってこい。
透き通るターコイズブルーの砂浜にテントを立てて、照りつける日差しの中海に入るのも良いし、釣りに興じるのも良い。自転車旅における重要なファクターである『自由度』が非常に高く、間違いなくお勧めできる場所です。
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