飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

iceland day.32 オーロラに願いを

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Reykjavík - Njarðvík

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結局三泊したレイキャビク のアパート。快適すぎて沈没しそうになるところですが、飛行機の日程が迫っているので更に空港に近い街へ移動します。

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ちなみに輪行するときの段ボールはこんな感じで運びます。もはや段ボールではない。ただの大きなゴミと化した此奴を我々は運ばねばならない。


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各々自転車に無理やりパッキング。

 

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何から見たことあると思ったら、蕎麦の配達だわこれ。こんな形になってしまうけど、至ってみんな真剣なんです。

 

レイキャビク から空港までは、道路脇の小道を抜けていく。

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都会でありながら緑が溢れて、ゴミも落ちておらず、静かで美しい街でした、レイキャビク
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ホームレスも一人も見なかった。日本にもいるくらいだから、この国は世界的に見ても本当に平和なんでしょうね。

 

途中から40号線に合流!
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遠くにはレイキャビクと半島の山がまだ見えます。

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不思議なことに、これだけ自転車で走り回ってもアイスランドの山々を見ると今すぐにでも突っ込んでいきたいほどうずうずしてしまう自分がいる。あれだけ走ったのに、まだ満足できてないんだろうか。それとも、そう思わせるほどの魅力がアイスランドにはあるのか。


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未だに僕はこの国の全貌を知らない。まだ奥から飛び出してきそうな何かを感じるのです。

 

 

今日は空港近くの街の宿にチェックイン。

最近キャンプしてないなぁ。
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時間もあったので、少し先の観光スポットまで走ってみる。
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こんなに晴れるなんて、本当にここはアイスランドか!?って思いながら走る。
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しばらくすると橋が見えてくる。
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この橋は、ヨーロッパプレートと北米プレートを結んでいる。プレートは地下から広がるように動いており、一年に2cmのペースで広がっていくそうだ。
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つまり、この橋の下は新しく生まれた大陸ということ。50年後には1m広がる予定だけど、この橋はその時まで健在しているのだろうか…
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また、この近くには地面から蒸気が常に排出されている場所があり、物凄い音と共に真っ白の煙を轟々と出している。
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一説によると、その音と煙に恐怖を覚えた現地民の人が『怒り狂った女の幽霊がいる』と伝えているそう。女の人って怖いね。


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夕陽に照らされながら、宿に戻る。

戻ったはいいものの、このままでは特にやることもない。

 

ちなみに、

この日のオーロラ指数は5。

9段階のうち、3を超える日はこれまで3.4回しかなかった。しかも、今日はめちゃくちゃ晴れ予報。

 

これは見なければ後悔する。

と寒空の中、もう一度自転車にまたがる。f:id:remaker314:20190928125710j:image

 

街明かりが届かないところまでナイトラン。ホテルを出た時点ですでに夜空には星が煌々と光っている。

 

ポイントに着き、寒すぎてシュラフに絡まりながら、オーロラを待つ。

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既にかなり見えているけど、もうすこし待ってみると…

 

夜空を切り裂くように、地平線から地平線まで伸びる巨大な光が現れた!
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な、なんじゃこりゃー!!Σ(´Д` )

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街からは大して離れていないので、光害は全然ある。のだけど、これだけ肉眼ではっきり見えるのはかなり珍しい。

 

『みんな!!!起きて!!!!』

急いで叩き起こし、集合写真を撮る。
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すごいなぁ、なんてめちゃくちゃ普通の感想しか出てこない。本当に圧倒されるものに出くわした時、人はそんなに雄弁には語れない。言葉にできないのです。あの感動は、僕の生きてきた25年間の語彙力では表せない。

 

こちらはテンションが上がりすぎて、服が弾け飛んでしまった図。こんな事ができるくらい、舞い上がっていました。
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そのあと、みんなはホテルに戻っていった。

 

 

 

僕はカメラやマットを片付けるため少し残っていたのだけど、何か呼び止められた気がした。

 

ふと夜空を見上げると、するすると地平線から別のオーロラが手を伸ばしてくるように伸び、

 

そして、僕の真上で、爆発するように空中に広がった。

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ああ、これが、アイスランドなんだな。

初めてこの国に『ようこそ』って言われている気がするよ。

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途端に、これまでの走ってきた道や景色、人の笑顔が脳内に蘇る。口をぽかんと開けたまま、僕はしばらく動けないでいた。


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そんな僕とは対照的に、夜空にはずっと、光のカーテンが、いつまでもきらきらと揺らめいていた。

 

走行距離 95キロ

合計距離 2286キロ