Checuito - Cuturapi
昨日の宿がwifiサクサクのホットシャワーのふかふかベッドで完全に回復しました。こんばんはやしまるです。やっぱシャワーは暖かくないと!!
オーナー夫婦が今まで出会ってきたペルー人の中でもトップクラスの優しさで、昨日ここに泊まれたことは本当に良かったと感じました。自転車も洗濯物も綺麗になりましたし。
しかし、夢を聞いてみようと思って話していたら、僕のスペイン語が良くなかったのか別の理由なのかよく分からないのですが、気づけばなぜかオーナーの娘さんと電話で世間話をすることになってました。
どうしてこうなった。
まぁオーナーさん達がなんか嬉しそうにしてるし、夢は結局聞けなかったんですが電話ごしでも英語で話せるようになった自分の語学力の成長を感じたりと、、うん、もうこれでいいや!!となってバイバイしました。
スペイン語、単語がまだ分からないものが多すぎて、なかなか会話にならないんですよね。。これから覚えていこう。
今日は出来るだけ国境に近づいて、明日国境を越える作戦。距離的には一気に超えられなくもないんですが、折角なのでペルー最終日としてゆっくり走る事にしました。
相変わらずクラクションは五月蝿いし、ワンちゃん達に追いかけられますが、これもペルーらしくて良いか、と思うようになりました。彼らはきっと三度の飯よりクラクションを鳴らすのが好きなんだ、きっと!
しばらくすると、海のように見えるチチカカ湖沿いが現れます。これで標高3800mあるっていってもなかなか信じられないですよね〜
途中、食材調達にpomataという街に寄りました。ペルー最終日に野宿するのも悪くないと思って、チチカカ湖沿いにテントを張ることにしたのです。
何食べようかな〜〜と街をふらふら走ってると、フルーツを売ってるおばちゃん達を発見。
話しかけて、マンゴーとバナナが美味しそうだったので買ったら、『これも美味しいわよ』と洋ナシをくれ、更に『自転車でしょ?もっと食べなさい』とバナナをもらい、最後に『ビタミン取ると良いわよ』とトマトまでもらい…
どうしてこうなった!(2回目)
めちゃくちゃフレッシュな食料達を頂いてしまいました。muchas gracias しか言えない自分がもどかしかったです。
やっぱりペルーも都会になればなるほど観光化されるというか、利益を重視する人が多い気がします。クスコやプーノのような大都市の人が僕を見る目と、こういった田舎の街で見る目は全く違う。クラクションを散々鳴らす高速バスやタクシーの運転手も、観光化されて本来のゆっくりなペースを忘れてるのではないだろうか、、
とりあえず、今日はチチカカ湖沿いで野宿します。怪しい雲が近づいて来てる気がしますが、アンデスの神様、今日くらいは綺麗な星空を見せてください。というかそろそろ見せろ!
とここまで書いて、さぁ寝ようとしてから事件は起きた。
なんだか寝ようとしても周りがピカピカ光って寝れない…ん?なんで光ってるんだ?と気になりテントから出てみると…
さっきまでの怪しい雲からめっちゃ雷光ってる⚡️!!
ただの雨雲かと思ってたらかなり強い入道雲だったらしい。しかも、頻度が凄い。5秒に一回は雷が光り、音もとんでもない。真横で太鼓を叩かれる感じ。
そして何より、あの雲、近づいてない、、!?
光ってからの音の間隔が、初めは40秒だったのが、30秒になり、20秒になり始めた辺りから風も急に強くなってきた。
実はここまで僕、動けませんでした。正直言って今まで見てきた雷がおもちゃのように感じるくらい、目の前でフラッシュのように光っては腹の底に響くような音を聞いて、例えるなら打ち上げ花火を見ているような状態。怖いとかそういうのではなく、ただただ呆然と、その光景を眺めていました。
そして、とある事に気付いた。
僕は今丘の上にいて、周りには本当に何もない。そして、
自転車は金属。
気付いた瞬間、体の芯から寒気がして弾かれるようにテントから飛び出しました。これ、ヤバいってもんじゃない!今あの雲が来たら、確実に雷に撃たれる!!
もう5ヶ月弱してきたパッキング。真っ暗ですが15分で荷物をまとめて自転車に括り付ける。しかしその間も花火のような雷は止む事なく、そしてどんどん音が近づいてくる。
雨がパラつき始めた頃、ようやく走り出す。とはいっても道路から1キロ程オフロードを入った所でテントを立てたため、逆もまた然り。
真っ暗な道を雷の光を頼りに進みました。
ようやく道路に出た頃には、ほぼ追いつかれており、綺麗に見えていた星空は真っ黒。でも当てがあるわけじゃなく、とにかく、逃げる。
チチカカ湖沿いに見えていた夜景は、雷に撃たれてかは分かりませんが全く見えなくなり、街灯もポツポツとある程度。丘から下りれた時点で少し安心しましたが、今度は安全な寝床を探さないといけません。
夜、寝床を探すというのはかなり難しい。
周りの状況も分からないし、そもそも夜見つけられるということは他の人からも見つかりやすいという事。そこで僕が飛び込んだのは…
Policia office 。警察署です。
本当に奇跡でした。警察の看板が見えた途端、泣きそうになりました。
ここには屋根もあるし、何しろ安全。世界一安全(なはず)
動揺していて英語もスペイン語も破茶滅茶でしたが、事情を説明すると快く受け入れてくれ、なんと署長室で寝る事になりました。
どうしてこうなった…(3回目)
感謝しかありません。muchas graciasしか言えませんが、全員の手を握って感謝を伝えました。
署に着いた途端、雲に追いつかれ、雨がザーザーと降り、また近くに雷が落ちる。本当に間一髪でした。今まで旅してきた中で、一番命の危険を感じたかもしれない。
あのままあの丘で野宿してたらどうなっていただろう。。。今頃丸コゲかも。ペルー最終日はとんでもない1日で幕を下ろすのでした。
走行距離110キロ
合計距離9250キロ