Cuturapi - Copacabana
警察署で目覚める朝。署長室に入れてもらった後、サイクロンのような雨と雷が鳴り響き、心底テントから飛び出て良かったと実感しました。。。
結局ペルーでは野宿はしなかったなぁ。
まぁ宿が安いし、雨多いししょうがなかったんですが、バハカリフォルニアやアメリカのアリゾナ州を走っていた時のような、日が暮れるまで走って、好きな所でテント立てて、夕陽と星空を飽きるまで眺めるような旅が今では懐かしい。乾季だったらまた別なんでしょうが。
夜遅くに支離滅裂なことを言ってたのにも関わらず泊めてくれた警察の方には頭が上がりません。本当は、しっかりと感謝を伝えたいのですが、やっぱりスペイン語で言えることは限られている。今僕にできることは……
考えた結果、夢を聞くことでした。
自分を助けてくれた人がどんな夢を持っているのか、どんな想いで日々生きてるのか、尋ねること。この瞬間にとって、これはきっと僕にしか出来ないこと。
警察の朝は早く、決して暇そうでは無かったのですが、尋ねてみると快く応えてくれました。
『人々の模範として、生きること。それが警察としての役目。でも、健康に過ごし、家族や友達と幸せな時を共有することも忘れないこと』
警察として、市民を脅威から守らないといけない反面、家族や大切な友人達と過ごす時間も作らないといけない。市民と家族、どっちかを優先させて動かないといけない時もきっとあるんでしょう。でも、昨日泊めてくれた時の目は、完全に父の目だったと思う。アメリカ、メキシコでもそう感じる時がありました。事実、家族のように気遣ってくれ、一人で旅しているとその事が大きな励みになります。
ペルー最終日、どんでん返しがある気はしていましたが、良い方向にひっくり返ってくれました。なんだか雨が止んで晴れている天気のように、さっぱりとした気分で、国境に向かうのでした。ありがとう!!
ペルー側のイミグレーションで出国手続きをとる。
クスコに来た時は、自転車は手にはいるだろうか、マチュピチュは見えるだろうか、雨の中4000mを超える峠を越えられるだろうか、と不安がどっしりと重くのしかかっていました。
国境でふと振り返ると、悪いのも良い思い出も蘇ってきます。また来れるでしょうか。今度来る時、また犬に追いかけられるかもしれないし、住民に『よそ者、チーノ』と言われるかもしれませんが、それでもまた来たいなぁ。
なんかよく分からないけど、アンデスを見ているとそんな気分になって来ます。ありがとう!ペルー!!
そしてボリビアへ。
とはいっても、街並みも景色も変わる訳ではなく。ただほんのりと、街の雰囲気が変わったのを感じました。
国境から10キロほど走り、今日はコパカバーナの街で泊まります。国が変わると、通貨も変わるしシステムも変わったりする。下手に動くと思わぬ事故や事件に巻き込まれる元になるので、国を移動した日はゆっくりすることに決めています。
夕方、街の裏にある山に登って見ました。
小さい山だけど、街の全貌とチチカカ湖が一望できます。遠くからは入道雲がもくもくと、青空に立ち昇っている。
思えば、日本を飛び出してから、5ヶ月弱ずっと夏を追いかけてきました。標高のせいで、気温のせいで分からなかったけど、僕の夏休みはあの頃からまだ続いてるんだ。
綺麗な街並みのコパカバーナ。
ボリビアには、見たい場所、走りたい場所が沢山あります。もう少しだけ、自転車で夏を追いかけてみるとしよう。
走行距離20キロ
合計距離9270キロ