- Ushuaia (Fin del mundo)
昨晩の焚き火はすっかり消えているものの、その燻った香りはテントの中に漂い続けている。良い朝だ!おはようございますやしまるです。
ウシュアイアまであと少し、有終の美を飾れそう!よっしゃ行くぞぉぉぉぉぉおおお!!!うぉぉおおおお!!
と思ってたら雨降ってきた。おぉふ……(´Д` )
リオグランデでせっかくピカピカにしたバニーちゃんがドロドロになり僕のテンションもだだ下がり。綺麗なままでは終わらせないというパタゴニアの意思を感じる。
道は下りがほとんどで、あっという間にウシュアイアに着きました。
凄いあっさり。最終日か…と感慨に浸る暇もなく、ほんとうにえ?これで終わり?( ゚д゚)と声に出てしまうくらい。
それでも写真は撮るんですが。
なんだかあっさり過ぎて味気ないので、どうせなら道路の最終地点まで行ってみることにしました。実を言うと、ウシュアイアから西に向かって国立公園の中を通って行く道があり、その先端が本当の終点。片道20キロあるので割と距離はあるのですが、ここまで来たのならと思い進んで行く。
しかし、ここで雨足が強くなる。
ここまでは小雨程度だったので寒さを感じず来れたのですが粒が大粒になり、向かい風も吹いて来た。これはたまらーん!となりすぐさまホテルに避難。
このホテルについてはまた後日詳細を書くのですが、雨の中現れた僕を笑顔で迎い入れてくれ、そのままウェルカムドリンクならぬウェルカムランチでもてなしてくれました。このおうちあったかい…!!
気づけば時刻は3時。外はまだ雨が降っており、風は強く吹いている。正直に言うと、雨が強く降って来た時点で終点まで行く気は失せていました。明日明後日の天気が良いときに荷物を置いて行けばいいじゃないか、と。
でも、心のどこかで引っかかる。
今まで一緒に旅して来たのは何も自転車だけじゃなく、全ての荷物と共に走ってきました。
どうせなら最後まで持って行ってあげたい、荷物満載のフルパッキングで辿り着いたんだと証明したい。
そして、天気予報も明日、明後日共に雨予報。今行かずに、もし明日明後日がコンディションが悪ければ、行けなくなるということもありうる。
ならば、僕が取るべき判断は……
強行突破でしょう!(´Д` )
これしかない!!
雨が弱まったタイミングで宿を飛び出しました。
街を出るとすぐに道は未舗装になり、坂道になり、向かい風は強くなり、雨は雪となる。
最後だからって気遣い過ぎじゃない?と思うくらい手厚く歓迎されています。
そうこうしているうちに国立公園入場口へ。実は最南端は国立公園の中にあり、入場しないと行けないんですよね。しかも値段が350ペソ(1750円)たけぇ!!けどここまで来て引き返すチャリダーはいないでしょう。
チケットと地図をもらい、国立公園の中へ入ると景色が一変します。先ほどまで吹いていた風はやみ、空には青空が見え始める。横には紅葉で綺麗に色づいた南極ブナがしっとりと佇む静かな森が広がり、それがまるで紅のトンネルをくぐっていくように感じられます。
さっきまでいた世界とはまるで別世界のよう。
その綺麗さに見惚れながらペダルを回して行く。
山は上から白、灰色、赤、黄色、緑と天然のグラデーションができておりそれが透明な湖によく映える。まさか最後にこんなご褒美が待っているとは、雨の中宿を出た甲斐があります。
思えば肝心な時には天気が良くなる僕。何だかんだ言って、やっぱり晴れ男なのかもしれません。その辺りは運が良いというか恵まれているというか。
しばらく進むと、見たかった看板が見えてきた。そう、この看板に辿り着くために、カナダから僕は来たのです。
長かった。けどあっという間だった。
色んな人に助けられた。その度に優しくなった。
毎日辛い経験をした。その度に強くなった。
楽しい日々だった。ほんとうに、ほんとうに…
不思議と涙は出てこず、今となっては実感もあまりない。宝石の道を終えた時のように、残るのはずっしりとした手応えだけ。きっと、いつにたってもこの感覚だけは忘れることはないでしょう。
今まで応援、支えてくれた方々有難うございました。
— やしまる@Argentine🇦🇷 (@remaker314) 2018年4月12日
カナダから232日、12480km走って走って、世界最南端ウシュアイア到達しましたーー!!🙌🙌
やったぜ!!!!!!! pic.twitter.com/WnBb2CnIt6
み
という事で、カナダ🇨🇦からアメリカ🇺🇸、メキシコ🇲🇽、ペルー🇵🇪、ボリビア🇧🇴、チリ🇨🇱、アルゼンチン🇦🇷合計232日、12480km、
バス、飛行機も乗ったけど
自転車盗まれたけど
サイドバッグもなくなったけど
前キャリアも折れたけど
南北アメリカ大陸縦断、達成しましたぁぁぁぁぁああああ!!!
走行距離60キロ
合計距離12480キロ