飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

day.233, 234 神さま仏さまイルダさま

 
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世界最南端の地に無事ゴールを果たし、僕の旅はもう終わり…と思ったそこのあなた!

違うんです!!!

 

僕の旅はまだもう少しだけ続きます。

これを書いているのは4/14。帰国は5/2です。

 

勿論、首都ブエノスアイレスまで移動して、そこでゆっくり過ごす…と出発前は考えていたんですが、よく考えればウシュアイアで少し余裕は出来るわけだし、わざわざ人の多い都市部に行ってダラダラするのは好きじゃない。

 

せっかく地球の裏側にいるのだから、どうせなら帰る前にどこか違う国に寄って行こうそうしよう!!とグーグルマップとにらめっこして決めた国は…………

 

 

カリブ海に浮かぶ常夏の国!

キューバ🇨🇺です!!

ででーん!!

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パタゴニア雪降ってきて寒いし、最後は海の綺麗なリゾート地でゆっくり過ごしたいと思います。

それにキューバ社会主義国で僕がこれまで見てきた国とは全くシステムが違う国。サルサと葉巻の国で、潮風に吹かれながら自転車漕ぐのもまた一興…という事で2週間ちょっとキューバでチャリンコ乗ってきます!!

 

そうと決まると、あと2日はゆっくりできる。

僕がウシュアイアで泊まっているのは『Casa de Hilda 』通称【イルダおばちゃんの家】です。

場所はここ。

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ドアに生流大(Hilda)と書かれた紙が貼ってあります。

 

韓国人、日本人に人気でほぼ日本人宿と化しているこの宿。ドミトリーでも300ペソ(1560円)は下らないこのウシュアイアで、250ペソ(1250円)で過ごせるのは破格。

それに泊まっている人がいても違う部屋を案内してくれるので、ほぼ一部屋貸切状態。トイレもシャワーも部屋の中にあり、温水も問題なし。もちろん無料のwifiがあり、部屋まで届く上に速度も問題なし。

 

 

とここまで書いててもう既に素晴らしいんですが、更にイルダおばちゃんが神。


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3食の時間帯に宿にいると、無料で料理を振舞ってくれる上に、それがめちゃくちゃ美味い!

朝はパンから始まり、昼はパスタだったりサラダだったり。夜は肉料理を振舞ってくれます。


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もうゴッド。ゴッドマザーと呼びたい。というか呼ばせて頂きたい。

 

僕はその事を知らずに、食材をしっかり買ってきたんですが、自炊する気が起きないくらいイルダさんの料理が美味しいので、最終的には食材提供だけして作ってもらっていました。

 

イルダおばちゃんは優しく、そして僕の『オレ ニク タベル スキ🦍』のようなたどたどしいスペイン語もしっかり聞いてくれる、母のような人。たまにご飯を作ってシェアすると感動のあまり握手して祈りまで捧げてくれるし、なんというかこんな優しい人がここ世界の果てにいるのかと信じられないくらい。

 

そして極め付けは猫ワールドであること。

4匹の猫様が縦横無尽に走り回り、撫で周り、そして寝ていらっしゃる。

 
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もうなんすかここ。実家のような安心感。桃源郷は世界の果てにあったんだ…!!

 

そんなイルダおばちゃんの家ですっかり骨抜きにされた僕。ウシュアイアの街もちょろっと見ただけであとはずっとネットとネコと遊んでいました。端的に言って幸せの具現化でした。

 

出発の前にイルダさんに夢を書いてみると、

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mi sueno es ser util a la vida . y vender arte para ayuda nuevas generaciones y ayudarme en estos ultimos tiempos . gracias por todo.

『何らかの形で、今を生きる人達をずっと支援していきたい。そうして、誰かのためになる人生でありたい。』

 

こちらがありがとう、と言うとこちらこそありがとう。ウシュアイアに来てくれて、私のうちに来てくれてありがとう。と返してくるイルダさん。感謝の言葉に込められている重みが違うのを感じました。

 

日本にいた時、実は夢を聞くこの企画を始めていて、高齢の方にも聞いて回っていたんですが、その時よく言われたのは『夢か。そんなものはもうないなぁ。』という言葉。勿論、それを責める気もないし夢を言う、というのは少し恥ずかしく感じる事は分かるのですが、外国で旅しててそう言われたことは、一度もない。

 

海外の人達って死ぬまで生きているんですよね。どんな人も夢を持っている。仕事を辞めたあと海外を自転車で周るピット&ベア夫妻のような人もいれば、キャンピングカーで朝日を見ながらコーヒーを楽しむフレッドさんのような人がもいれば、グラシエラさんやイルダさんのように宿を開いて旅人をもてなす人もいる。

失礼ですが、僕のこれまでのイメージでは仕事を退職したら死ぬまでのカウントダウンみたいなところがあったし、実際そういう方も多いと思う。そうなったら、もう退職した時点で死んでるんですよね。

 

イルダさんは『生きる事で大切なのは、全てに感謝をする事。山があり、海があり、水があり、植物があり、動物がいて、そして私達は生きている。全てに感謝をすることが大切。そして感謝とは、分け与えること。旅人達に食事でもてなすのもその一環で、私が感謝をする事で旅人達も感謝する。こうしてお互いに感謝する事で、人は生きていける』

とも言っていました。これは前に聞いた優しさのループにも通ずるところがあると思う。

 

老いても感謝、そして『分け与えること』を忘れずにいれば人は生きていける。そういった意味で、僕は死ぬまで生きていたいと思う。

 

 
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なんか今回内容が深すぎて書いててよく分からなくなって来ましたが、まぁ総合すると

イルダおばちゃんはすげえ。という事です。

ぜひぜひウシュアイアに来たら、【イルダおばちゃんの家】に泊まることをオススメしますよー!!