レストエリア - レストエリア
天気予報によると、明日以降、五日間連続で雨が降るらしい。
頼むから、天気予報外れてほしい。まぁ、祈ったところで変わるようなチャチな気候じゃないので、僕にできることは普段の素行をよくすることしかできない。
野宿を辞めてキャンプ場にちゃんと泊まるようにしたらもっと晴れてくれるだろうか。いや、それこそもっと走りたくなって、結局キャンプ場に行けなくなる。
結局やることはいつもと同じ。走ることだけです。
珍しくもない向かい風を受けながら今日も今日とて走る。なんでこんなに向かい風が多いんですかねぇ、でも晴れているだけ今日は良いほう。
坂もチュンと登れる。
そしてトンネルを抜けるとそこには…
氷河が待っていた。
え!?氷河だーー!!
たしかに一号線は氷河の近くを通るんですが、こんなにはっきり見えるとは。というか、氷河のひんやりとした冷気を感じるほど近くを通っていく。
氷河とは読んで字のごとく、氷の河と書く。まさにその通りで、川のような氷の塊がずっしりと佇んでおり、その雪解け水が川となり流れてきている。
その水と草花と氷が入り混じる景色は、まるで最果ての地、パタゴニアを思い出させるようで、少し哀愁を漂わせている。
今日もアイスランドは美しいよ。
昨日までのフィヨルドとは大きく変わって、これはこれで、とても美しい。
途中、一号線から外れてHöfnの街で買い出し&情報収集をする。氷河の周りは見所が多いので、どのくらいで進めるか日程を組む必要があります。まぁ僕達の場合、今日、明日で全部観ないとそのあとは雨が降るんですけどね。
あとは、氷河のあと、どうしても行きたいトレッキングルートがあるのだけど、そこも天気次第では厳しいかもしれない。もう冬が来ているので、天気が悪いということは最悪命に関わる状況もありうるので、少し慎重に動く必要があります。こんなに天気を気にしながら旅をするのは初めてかもしれない。
まぁ、アイスランドの天気予報なんてあてにならないので、雨予報が外れてくれることを期待しておいて、この街を離れる。
その後も氷河タイムは続く。
途中、トナカイがいるのが見えた。羊や馬しか見てなかったので、これはかなりレア。
こちらトナカイと野生のおっちゃんです。野生のおっちゃんはよくその辺にいるんですけどね。
今日はめちゃくちゃ鏡張りしている川の近くのレストエリアで野宿。ここ、ロケーションが最高すぎる。
トイレとゴミ箱、ピクニックテーブルまであるし、この背景よ。ほぼキャンプ場です。寧ろ安いところより設備あるかもしれません。
氷河も見えるしね。
そんなところで焼く肉は美味くないわけがありません。今ならなんと!ビールも付いてきます!
今日も走って、食べて、寝て、どんどん心身が健康になっている気がする。もっと晴れてくれれば、きっと日本に帰る頃には聡明で美しい心になると思う。まだまだ長い道のりだ…
走行距離 89キロ
合計距離 1569キロ