Vestmannaeyjabær - レストエリア
ウェストマン諸島は火山活動が盛んで、つい50年前に噴火があったばかり。なので今でも熱を持つ火山や雨風に削られてできた切り立った崖など、小さいながらも見応えがある場所。
また、そんな特殊な気候や地形は動物にとって格好の住処となり、海ではタラやサーモン、崖にはパフィンやカモメが子育てのためにやってくるそうだ。
パフィンとはこの黒と白の可愛さを具現化したような鳥のことです。
そんな彼らを見るべく、まずは島の最南端へと向かう。島とは思えないほどダイナミックな景色に思わず息を飲む。
島の南端にはパフィンの観察小屋があり、そこから崖を眺めることで、パフィンに気づかれることなくその生態を拝めるのです。
さあ、果たしてパフィンはいるのか…?
あの白い点は…!
カモメですね。。。
あ、あの白い点は…!!
カモメですね。。。
そこにパフィンの姿はなかった…orz
どうやら、パフィンがいるのは9月の上旬までで、それ以降はもっと温かい場所に移動してしまうそう。そして、入れ違いにカモメがやってくるそうだ。
カモメ…カモメエエエエエエエエ!!!!
結局島の色んな場所を周ったけど、パフィンに会うことはなかった。やっぱり時期が一番大切らしい。パフィンを見たいなら、7〜8月の真夏に来るべきだったのだ。
少し肩を落としながら、島の観光へ戻る。
この島は50年前の噴火によって新しく大地が形成された。そのため、マグマが通ったところは黒い火山岩で覆われているのですぐ分かる。
あんなところにも羊が…
家がまるごと飲み込まれた地区もあり、そういった場所には十字架と当時の名前が残されている。自然の脅威に成すすべもなく蹂躙された様子が伺えます。
そしてある程度見て周り、帰りのフェリーを予約しようとすると、事件が。
なんと、悪天候のためフェリーが明日まで欠航するらしい!
ま、まじか…
僕達は青い線の方の港、Þorlákshöfnから乗ってきて、そのまま帰りたい。しかも、明日レイキャビクに宿を取っているので西に向かいたい。
でもこっちの便がないので、赤い方の港、Landeyjahöfnに向かうしかない。
ただしそうなると、100km遠回りになる挙句、この街はおととい来たので全く同じ道を通る事になる。
背に腹は変えられず、そうするしかない。ないけど、、
パフィンも見れず、お金を払って100km戻された、という現実にめちゃくちゃテンションは下がった。
しかも、港に着くと、天気は雨。
なんなんですかね…
天気に対して文句を言ってもしょうがないのは分かるけど、これにはイライラしてしまう。
そもそも、おとといLandeyjahöfnの港に来た時は悪天候だったから、Þorlákshöfnに向かった。そしたらまた今度悪天候だから、Landeyjahöfnの方に向かう、というのは納得行かない。どっちかにしてほしい。というか、その情報、早く言ってほしい。ガイドブックやパンフレットにはÞorlákshöfnからウェストマン諸島へは毎日フェリーが出ていると書いてあるのに、、、
と、ずっとぐちぐち考えながら走っていた。
本当に、ここアイスランドでは天気に悩まされている。自転車旅にとって天候や風は一番重要なファクターであることを再認識しました。
ずっと晴れの場所や無風地帯を走っていたいけど、時に過酷な環境や気候は普段見れないような風景を作り出す。逆にそういった風景を見たいのであれば、気候を克服するしかないのです。
少し雨が止むと、遠くに氷河と険しい山々が見える。こんなことでも、立ち止まって写真を撮ってしまうのが悔しい。何だかんだで結局綺麗なんですよね。ここアイスランドは。
そのまま雨が降ったり止んだりを繰り返しながら、四時間ほど走り、おととい野宿したレストエリアに辿り着く。
すごろくでいうと『ふりだしに戻る』のマスに止まってしまったような日だったけど、これもまた旅だよね。嫌なことは全てビールで洗い流して、雨の中就寝するのでした。
走行距離 74キロ
合計距離 2095キロ