飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

熊野古道 *4 悠久の流れに身を任せて

昨日の夜は本宮大社からバスに乗って山の中に履いていったところにある,川湯温泉の古民家に宿泊した.

 

この川湯温泉という場所はその名の通り,川の近くの地面を掘ると温泉が出るというところ.

 

かすかにエメラルドグリーンに見える水のすぐ近くの地面からは温泉のモクモクとした蒸気が発生しており,朝日に照らされて幻想的な雰囲気を醸し出している.

 

 

ちなみに,この日は朝6時50分のバスに乗り本宮大社に戻る予定だったのだが,見事に寝坊したため徒歩で向かっている.

 

朝からこの景色の中歩くのはそれはそれで悪くはない.

大きな杉の木の中を小人になった気持ちで通っていくと,ひときわ大きい鳥居が現れる.

 

かつて本宮大社が位置していた,大斎原です.

 

上を見上げなくてはならない鳥居はここが初めてかもしれない.

 

日本でも最も大きい鳥居らしく,ほかに有った建物は全て洪水の際に流されてしまったそう.

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残った鳥居だけがひとりぽつんとたたずんでいる様子だが、決してさびれた雰囲気はなく堂々とした姿からはどこか孤高の美しさを感じる

 

 

そこから道の駅熊野川までバスで向かい,舟下り体験をすることにした.歩いてめぐるのも良いけど,連日の歩きで足の筋肉痛がかなりきいているため,たまにはゆっくりと自然の流れに身を任せることに.

 

 

船頭さんとガイドの方がいろいろと解説してくれる中,1万4000年前から残っているという熊野川の景色を眺めていく.

この川から見る景色というのも,普段の視点よりぐっと低い位置になるので新しい気づきが出てくる.

 

ガイドのおばちゃん曰く、その日の天気やその年の気候、災害によって刻一刻と景観は変化しているらしい。

同じ景色はないので、なぜそう変化したのかを考えると、どのような時代を過ごしてきたのかが分かるのだという。

 

川の横の断崖絶壁を見る限り、おそらく長い年月の中で幾度となく災害に見舞われたのだと思う。

それでも、人は熊野の道を歩くことを辞めなかった。

世界遺産に登録されている所以は、過去の人たちの絶え間ない努力と信仰によるものだと感じた。

 

 

2時間ほど船に揺られると、新宮市に到着した。速玉神社の鮮やかな色に出迎えられ、中辺路の終了となる。

厳密にいうと、中辺路はここからさらに南の那智大社のほうに向かう必要があるのだけど、今回は天気の関係で止めることにした。

まあ次来るときの楽しみということで、これからは北に向かい、伊勢路と呼ばれる海沿いの道を行く。

 

 

伊勢路の始まりとして、上倉神社にも寄った。これまでの山の中の道と違い、海の青と森の緑のコントラストが美しい。

ここからはまた異なる景色を楽しめそうです。

 

夕食にはビーフシチューを作った。チリにいたときによく作っていたもので、食べるとなんだか旅をしていた時のことを思い出す。まあ赤ワインは日本製だしなんならビーフじゃなくてポーク使ってるんですけどね…

 

今日はここまで。

アディオス!!\( ˆoˆ )/

 

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●ライター:やしまる

理系大学院生、来年3月から大阪に引っ越しします。

大学3年生の夏休みに自転車で日本を縦断、その後大阪-長野間ブルベやバリ島一周を経て、大学院1年時に休学し自転車でアメリカ大陸を縦断。その後アイスランドを経て10カ国約16000kmを走り、帰国後は報告会や展示会を開催し、主に自転車旅で得た経験を伝達しています。プリンづくりが好き。

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