飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

【ニュージーランド自転車釣り旅】 day.4 テント泊の恐怖

Tekapo - Poaka

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NZでは野宿が禁止されている。

 

具体的には、決められた場所以外で泊まっているのがバレた場合、罰金200NZD(約17,000円)が課せられる。

決められている以上守るほかないのだが、自転車旅行者にとってはこれがかなり手厳しい。野宿ができない=行き先を決めて動かないといけなくなる為だ。走る距離が必然的に決まってしまううえ、天気、道、食料を加味して予定を立てなくてはいけなくなる。

 

また、厄介なのは僕達が走っているシーズンが年末年始ということだ。宿やキャンプ場が一切空いておらず、もともと目星を付けていたホリデーパークは電源無しサイトを含め全て満室になってしまっている。テカポなんて有名観光地はもっての外だ。

 

その為、僕達は昨日道中にあったフリーキャンプサイトにテントを張った。

近隣のキャンプ場が全て埋まっていたのと、キャンプ場の案内にテント泊についてNGの記載がなかった為だ。しかし、実際はダメだったらしく、夜中にテントに戻ると監視員と思われる人物から警告文を貼られていた。

 

僕達の不勉強で非常に申し訳ないのだけど、こういったフリーダムキャンプサイトはSelf contained(トイレ、水、ベッドを積載しているキャンピングカー)専用であり、テント泊は禁止されているとのことだ。

これからテント泊を検討している方がいれば、十分に注意してもらいたい。

 

一方、フリーダムキャンプサイトでテント泊は禁止されているが、実際にやっている人達はかなり多く存在する。(僕達が警告を受けた日も、他にも5張りほどあった)

 

恐らく監視員が来る夕方の20時くらいと朝7時頃を掻い潜ってテントを張っているのだと思う。

 

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かなり冷や汗をかく状況だったが、本日の天気は快晴。澄んだ空気の中を走り、テカポの湖畔で再度仮眠を取った。

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かの有名なテカポ湖。クライストチャーチからバスツアーも出ており、観光客でごった返していた為、観光はそそくさと済ませ、食料の買い出しをする為スーパーに向かう。

テカポを超えると、まともなスーパーはTwizelまでなくなる。僕達は途中Mt.Cook方面へ向かう為、3日間はスーパーに寄れない計算のため、バイクパッキングの少ない容量に詰め込めるだけ詰め込んでいく。

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パンッパンに膨らんだサドルバックとフォークバックを括り付けられた、僕の相棒CANYON GRAIL。こうなることが想定されているかの様に、不思議とこの重装備姿が似合う。

 

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Tekapo以降は国道を外れ、サイクルトレイルに入っていく。サイクルトレイルとは NZに張り巡らされている未舗装のサイクリングロードで、今回の旅行の目的の一つになっている。

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サイクルトレイルもいくつかあり、この日に入るのはAlps to Oceanトレイル。

サザンアルプスの主峰マウントクックから大西洋まで伸びる全長300km超えのロングトレイルだ。その一部がTekapo - Pukaki湖まで運河沿いに伸びている。

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運河沿いの道を走るため、道はフラットで視界も広く快適。寧ろ、テカポ湖から流れる青白色の水が流れる運河が美しく、サイクリングロードとは思えないほどの景観の良さだった。

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しかし、遮るものが何もない為、風の影響をモロに受ける。この日はなんと時速50kmを超える横風が吹いており、かつての南米パタゴニアで体感したような自転車に乗る事が出来ず、押し歩きをする区間もあった。

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笑わずにはやっていられない。

 

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車の横転を防ぐ為、谷の下を通るルートを作られているほど。僕達はそんなわけないだろ!と谷の上を通ったが、のちにひどく後悔した。

 

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また、運河の中にはサーモンの養殖場があり、そこから逃げ出した魚を狙って釣りをする事ができる。

僕達の旅行の二つ目の目的はここ NZでトラウトを釣ることであり、意気揚々と釣りを開始する。

しかし、流れが非常に早く、持参したルアーでは全く底取りができず、太刀打ち出来なかった。ここでは10kgを超えるモンスター級のトラウトを狙える為、ぜひ挑戦してもらいたい。

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養殖場を越えると、pukaki湖が眼下に見えてくる。湖の対岸に位置するのはサザンアルプス達で、これぞニュージーランド、という景色が広がる。

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美しさのあまり言葉が出ない…

 

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キャンピングカーは上述したフリーキャンプサイトで泊まれるため、かなり自由な行程で旅ができると思う。Pukaki湖周りは南側がほぼフリーキャンプサイトとなっており、この景色を観ながら宿泊できるのはキャンピングカーの特権となっている。正直、かなり羨ましい。

 

そんなコンテンツにコンテンツを重ねるような道中で、かなりお腹いっぱいの走行となった。

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宿泊はPoaka湖沿いのキャンプ場でテント泊。ここもフリーダムキャンプサイトと同様トイレ以外の設備がないが、テント泊が許可されている。

設備が違わないのに制度が違うのには疑問を感じるが、最早合法で泊まれるならそれだけで凄く有難い。心配事が無いというのはそれだけ質の良い眠りに直結し、質の良い眠りは次の日の走行も楽にしてくれる。

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