Poaka - Omarama
Poaka湖のキャンプ場は無料であること、湖が近いため水源の確保がしやすいこと以外には特にメリットがない。
しかし元旦でも満員に近い人数が宿泊しており、NZのキャンプ文化が日常に浸透しているのを感じる。
季節が日本とは逆のため、こちらでらお盆みたいな感覚かもしれないが、お盆に家族でキャンプしに行くというのはなかなか想像しにくい。
釣りも自転車もそうだけど、アウトドアスポーツでは年も性別も関係なく、女性でも炎天下の中積極的に楽しんでいる姿をよく見かける。
日焼けを気にして外出しない日本とは根底から美容に対する考えが違うようにも思う。
昨日の夜は塩パスタという大層貧相な食事になった為、朝イチでtwizelに向かい、スーパーで食べたいものを買い漁り、近くのベンチでひたすら食べた。
基本的にNZのスーパーは朝8時には開いていることが多く、朝飯を買えるのは非常に便利。
twizelの中心には公園があり、公衆トイレやwifiもある。
僕の経験上、街の中心に公園がある場合、活気が良く治安も悪くない印象。
ここtwizelもその通りで、午前中から村民が集まり年明けを祝っている。
子供達は皆mtbに乗っており、日本なら何かのサイクルイベントがあるかのように賑わっている。
自転車の定義は国によって異なり、日本ではママチャリが1番浸透していると思うけど、NZではMTBが主体となっている。
自転車屋でも置かれているのはMTBかクロスバイクだし、自転車道も全て未舗装のMTB用となっている。
こうした当たり前の認識が違うのが面白い。
twizelからはまたAlps to oceanのサイクルトレイルを走行する。
運河沿いにohau湖まで行き、山側を登って下る72kmのコース。
普通に国道を使うとtwizelからomaramaまでは30kmほどですぐ着いてしまうが、サイクルトレイルを通れば一日かけて遊ぶことができる。
ohau湖までの運河にはまたしてもサーモンファームがあり、逃げ出したサーモン達を狙った人達が釣竿を出していた。
僕達も例に漏れず釣りを開始するが、だいたいこういうところでは釣れない。
どんなに投げても反応は全くないが、そんな人間を嘲笑うかのように極太サーモン達はジャンプを繰り返す。
結局30分のつもりが1時間ほど浪費してしまい、急いで出発する。釣りをしていると、あっという間に時間が溶けてしまう。
ohau湖沿いのトレイルは路面良し、景色良し、曲がり良しのただただ気持ち良いトレイル。
こういう道を走ると、浮いたまま飛び跳ねるように進んでいくような感覚を覚えるが、まさにそんなFLOW感を味わうことができた。
ohau湖から先は上り区間に入る。
湖沿いの道がかなり走っていて楽しかったため、こちらも期待。
路面はそこまで良くなく、グラベルバイクだと少しキツいくらいにはガレている箇所もあるが、景色はダントツで良い。
曲がりの角の先、上り坂の果てには緑と灰色、そしてどこまでも広がる青が見える。
こんなトレイルは世界を探してもそうそう無いかもしれない。
そう思うと、ペダルを踏むリズムをつい緩めたくなる。
名残り惜しむように未舗装の道は終わり、舗装路を10kmほど走りOmaramaの街へ。
本当はホリデーパークに泊まりたかったが、予約がうまく取れておらず、サイトを含め満室のため入れなかった。
しょうがなく、郊外のテント泊可の無料キャンプ場へ。
幸いにも川が近くにあり、お風呂と洗濯、料理は問題ない。
しかし、いくら昼間暑いとはいえ日本で言えばまだ6月。
陽が沈んでしまうと、なかなか気合がないと川風呂はキツい。
走行の達成感からか、それとも寒さゆえか、しばらくは震えが止まらなかった。