石垣に着いて3日目になった.これまではレンタカーで島をぐるっと気の向くまま運転したり,夜は海を見に行ったりとわりと気ままに過ごしてきたけど,石垣に来たのならアクティビティもしっかり楽しんでおきたい.
3日目はツアー会社にお願いしてシュノーケリングツアーに行くことに決めていた.
朝のピックアップは8時だったものだから余裕をこいていたら,普通に皆寝坊しかけた.どうやら昨晩のサンセットカヤックと酒が予想以上に効いているらしい.僕達ももう若くないのだ...
迎えに来てくれたのはハイエースで,運転していたのはなんと年下のお姉さん.茶髪のロングの髪型をはためかせてさっそうと運転する姿がとてもかっこよく思えた.
今回ツアーで向かう場所は二つある.
一つは潮の満ち引きで消えたり現れたりする,幻の島と呼ばれる場所.
僕が石垣島に来て一番来てみたかった場所.
水がきれいすぎて,まるで何もないかのような感じさえする.
浜島というこの島は毎日一度海の中に沈むため,同じ形は二度とないらしい.
船を少し遠くに止めて歩いてみると,360度海に囲まれたなんとも夢のような世界が広がっていた.
遠くに見えるのは西表島.
西表島ではイリオモテヤマネコなどの独自の生態系が築かれており,テレビで見てから一生に一度は行ってみたいと思っていた.
なんとなく,南国の島に行くのはとてもハードルの高いことで,新婚旅行とか長期休暇でないとなかなかいくことのできないものだと思っていたけど,実際こうして来てみるとそんなこともないなと思う.
飛行機が発達した今,関西からなら1万円台で来れるし,スマホがあれば予約だって支払いだってできてしまう.
いつかはあの西表島にも行ってみたいな,いや,絶対に行こう.
ちなみにそのころ一緒に行った友人は,なぜか素手で魚を捕まえていた.彼の将来が非常に楽しみである.
ある程度砂浜で遊んだら,だんだん海にも入りたくなってきた.
僕達の参加したツアーは「幻の島&マンタチャレンジ」というもので,もしかしたらマンタと一緒にシュノーケリングできるかも?という驚きの内容だったので,期待が高まるばかり.
だったのですが,波が高くなっておりマンタチャレンジするのは厳しいと判断され,代わりにサンゴとツバメウオが見えるポイントに連れて行ってもらいました.(値段はその分減額された)
3,2,1の合図で船から飛び込むと..なんとまあ,視界が全て青色に染まるではありませんか.
名前の分からない南国間あふれるカラフルな小魚たちが群れをなして塊で泳いでいる.
サンゴ礁の間からは口の大きな魚がエラをパクパクさせながらこちらを不思議そうに眺めており,イソギンチャクに近づくとクマノミが顔を出す.
普段は群れで泳がないというツバメウオも固まってゆっくりと泳いでいて,追いかけてみると案外早かったり.
こんなに深いところだと普段は少し怖いけれど,そこはさすがの石垣の海,透明度が高く遠くまで見通せるので不思議と怖さは感じない.
魚と同じ視点で遊べる,まるで水族館の水槽の中に入ったように感じました.
ひとしきり遊んだら,待ちに待ったお昼ごはん.
どこかレストランに行くのかなと思っていたら,案内されたのはなんとオーナーの家!
庭にはハンモックやブランコがあり,木の下で涼んでいるとさわやかな風がシュノーケリングで疲れた体をそよそよとなでていく.自家栽培しているという野菜畑の先には,先ほどまで泳いでいたコバルトブルーの海がちらりと見える.
そして出てきたのは,おばあ特製のカレー!
絶対美味しい.こんなシチュエーションで食べるカレーがおいしくないわけがない.
石垣の魅力がギュッとつまったような半日を過ごして,おなかもいっぱいになって,気づけば一同帰りのフェリーで爆睡して帰りましたとさ.
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●ライター:やしまる
自転車総合メーカーのサラリーマン。
大学3年生の夏休みに自転車で日本を縦断、その後大阪-長野間ブルベやバリ島一周を経て、大学院1年時に休学し自転車でアメリカ大陸を縦断。その後アイスランドを経て10カ国約16000kmを走り、帰国後は報告会や展示会を開催し、主に自転車旅で得た経験を伝達しています。プリンづくりが好き。
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