飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

【ニュージーランド自転車釣り旅】 day.3 なんでもない道の上

Ashburton - Tekapo

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海外に来てゆっくり過ごしたい気持ちと、色んな予定を詰め込みたい気持ちが両方ある。今回の旅行は紛れもなく後者で、毎日100km進む予定でスケジュールを組んでいた。アラサーあるまじきことである。

 

しかも天気の関係上、テカポで有名な星空を見るには今日150km走る必要がある。ニュージーランドの気温は涼しいが、レーザービームのような日光を浴びながら進むとたちまち熱中症のようになってしまう。周りは農場ばかりで休憩スポットも少ないので注意が必要だ。f:id:remaker314:20230109083641j:image

 

Ahburton からGeraldineまではmaronanRDを走行。北海道の田舎のような、畑の緑が彩る水平線を見ながら非常に快適に走れる。1号線と違い、舗装も綺麗で車も少ない

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Geraldineはツアー客がよく立ち寄る街のようで、スーパーやコンビニ、インフォメーションがある。インフォメーションにwifiはないがトイレがあり、フリーのロードマップを手に入れることができる。

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日本人のツアー客も多く来るようで、バリバリの日本語が書いてあった。

 

Geraldine からテカポまでは79号線を走行。景色は悪くないが、いかんせん車通りが多くなるのと、登り坂が続く。

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峠の頂上にはカフェがあり、決して安くはないが暑すぎて入ってしまった。wifiがあり、水も補給させてもらった。

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その後国道の車通りに嫌気がさした僕達は農道を走ることにした。

農道は未舗装のグラベルだが、今回持ってきているバイクはグラベルバイクなので問題無し。寧ろ、舗装路より自転車がより進んでいくような感じさえある。

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ヤブウチも思わずガッツポーズ。

 

農道の先には川があり、てっきり橋があると思っていたのだけど、ここは渡渉するポイントだった。しかし昨日の雨で増水しており、結局は迂回することに。

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川の先に道があるのがお分かりだろうか…

4WDなら通れるらしいが、1WDの僕達には太刀打ちできなかった。

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なんだかんだと紆余曲折しながらもキャンプ場に着いたのは夕方17時。17時といっても、日の長い夏のNZでは14時くらいの間隔。テントを立てて、夜ご飯を食べにテカポの街中へと向かった。

 

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長距離の走行と熱線で消化器官がやられた僕達が向かう先は一つ。日本食屋である。疲れた時はやはり米と醤油に限る。

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湖畔レストランはかなり混んでいたがギリギリ滑り込みで入れた。土日に行く場合は予約して行った方が良いかも。枝豆とビールでまるで居酒屋にいるような写真になってしまった。

 

その後は星空を待つ為、湖畔でお風呂と釣りをして時間を潰す。水は綺麗で冷たく気持ち良いが、人は割と頻繁に通るので要注意。とはいえ、僕達が通行人を恐れてビクビクしながら湖浴をしている横では、ビキニ姿のお姉さん達が我先にと飛び込んでいる。やっぱりニュージーは良いところだ。

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釣りができなくなるくらいまで日が沈むのを待ってからテカポの有名な羊飼いの古屋に向かった。てっきり僕は小高い丘の上にでもあるものだと思っていたが、意外と街のすぐそばにある。しかし、僕はそこでうまく写真を撮ることができなかった。

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なぜなら、人が多すぎるせいで撮りたいポジションに入れず、入れたとしても絶え間なく来る車の明かりやスマホのライトで光害を受けてしまうのだ。長時間露光していると、どうしてもどこかに光が入り、アンバランスな写真になってしまう。観光地だからしょうがないけど、それにしても多すぎやしないだろうか…

半ば意気消沈して真っ暗闇の中キャンプ場へ帰った。

 

折角頑張って走ったのに…と悔しさの声が脳内で響き渡る

目の前に見えるのは自分のヘッドライトだけ。

黙々とペダルを踏みながら自転車を走らせる。

 

しかし、ふとライトを消してみると、頭上には溢れんばかりの光の粒が充満していた。

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観光地ってそういうものだよな…と実感する。

結局は誰かが決めた観光ポイントよりも、素晴らしい景色は別にある事が多い。ある意味、自分の中の最高の瞬間を決める為の比較対象となるのが観光地であるのかもしれない。

 

長距離走って、グラベルを走って疲れた一日だったが、自分なりの最高が見つかって良かったと思う。僕の思うNZの1番綺麗な星空スポットはテカポ近くのなんでもない道の上だ。