飯とカメラとアウトドア 

家にいるとソワソワする。外に出ると家が恋しくなる。何をしていても落ち着かない、社会人のブログ。

【ニュージーランド自転車釣り旅】 day.9 個人を感じる瞬間

albert town - queens town

 

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昨日良い思いをしたため、朝も5時から釣りに赴く。

人間一度良い思いをすると次もそうなるかもしれないと期待が湧き、同じ行動を続けてしまう。

これはギャンブルの考えと全く同じで、釣り人とパチンコ中毒の人は実質同じ嗜好の持ち主らしい。

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しかし、そういう時に限って何も釣れない。

アタリは全く無く、しかも僕は寝ぼけたまま準備をしていたらうっかり竿先を折ってしまった。

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結局2時間ほど粘ったがダメで、綺麗な朝日を見ただけとなった。

まぁ、これはこれで良い。

 

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朝ご飯は昨日釣ったニジマスを使い、クリームパスタにした。

タンパク質があるだけで一気に食卓が豊かになる。

ニジマスといえば白身だが、大きいものは赤身になるらしい。ニジマスというより、なんだか鮭を食べている感覚になる。

 

釣りをして、朝ごはんを食べ、撤収をすると気づけば10時頃に。

今日はクイーンズタウンまで行く予定なので舗装路を常に走る。

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途中にあったブラジャーが大量に吊るされている場所。

僕も後から知ったのだが、カードローナのブラフェンスと呼ばれており、そこそこ有名な観光地らしい。

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同じような場所はメキシコにもあったが、こういった下系のネタは全世界共通らしい。

ちなみにブラサイズもちゃんとニュージーランド級だった。

 

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crown range summitは1013mあり、ニュージーランドの国道最高地点になる。

天気も良く快適なサイクリングではあったのだが、登りがとにかくきつい。

初めは5〜6%の斜度でリズムよく登れたが、後半になればなるほど斜度が増し、辛すぎて最後の方はもはや記憶がない。

 

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なんとか登りきり頂上へ。

ちなみに、ここを登り切ったサイクリスト達は疲れのあまり、みんな自転車を地面に置くと、その横に寝転び出していた。

言わずもがな、僕も同様である。

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谷を縫うようにして飛行機が飛んでいく。

小さくなっていく機体の先には、今日の目的地のクイーンズタウンが見える。

 

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登った分の下りを楽しみ、しばらく走ると建物が増え、応じて交通量も増していく。

人の熱量と物量が比例しているようだ。

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街に入る手前あたりからサイクルトレイルに入り、新緑の中を快適に移動できる。

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背後には険しい山脈とwakatip湖が静かに佇み、内陸には都会の騒々しさが密かに存在する。

サイクルトレイルはその間を縫うように存在し、自然と都会をシームレスに繋いでいる。

クイーンズタウンは人と自然が共存する、そんな街だった。

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ホテルに到着してチェックインをしたらすぐにシャワーを浴びて人権を得る。

しばらく川で水浴び生活だったので暖かい水は久しぶり。

ここぞとばかりに洗濯もすると、1時間ほどかかってしまった。

もちろん体や服からは茶色の水が滴り落ちる。

 

無事人間に戻れた後は街に繰り出し、都会の喧騒を味わう。

ちょうどたまたまこのタイミングでニュージーに新婚旅行で来ていた友人と合流し、有名店であるファグバーガーに行った。

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物価の高いこの国で、一つ食べたら満足できる大きさのハンバーガーが約2000円なのは普通に安いと思う。

味も勿論、とても美味しい。

湖が見れる防波堤の上で食べ、これまでの旅の話に花を咲かせる。

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自然の中にいると没入感があり、自分もまるで自然の一部なんだと感じる場面が沢山ある。

そういう感覚を僕は嫌いではないが、都会に出て人と会話をすると、個としての自分を感じることができる。

 

人と接する事で自分と相手の違いを感じ、隔たりを持つことができるような気がするのだ。

 

今回の旅はヤブウチと一緒なので厳密には常に話ができる状態ではあるが、言葉のシャワーを浴びるような感覚は久しぶりで、とても新鮮だった。

 

人は自分を映す鏡である、という言葉があるが、それを実感できるのは一度人から離れた時だけだ。

交通量が多く、普段なら煩わしさを感じてしまう都会の生活も、こういった意義があると、寄る理由が見えてくる。